ダイビングは勝ち負けがない。いかに理想のBest Blueにたどり着けるか【沖縄県伊江村】

2 min 82 views

沖縄県は2023年度、たくさんの「お宝=魅力」をもつ離島各所の事業者さんたちが、SNSなどの『デジタルツール』を利用してさらに魅力的な発信をしていけるように「沖縄県主催🌺価値を伝えて売りまくるためのデジバズ講座」という取り組みを行っています。この記事は、参加された事業者さんを対象に、「ローカリティ!」のレポーターがその輝く魅力を取材し執筆したものです。沖縄離島の魅力をご堪能ください。

スポーツの多くは勝負の世界。しかしダイビングの世界では、勝ち負けという概念はなく、いかに自分が安全に楽しめるかということが重要です。今回は北の大地、北海道から約35年前に南の地、沖縄県伊江島へ移住しダイビングショップを営んでいるBxB (Best Blue)オーナーの山上直紀(やまがみ・なおき)さんにお話を伺いました。

山から海へ。そして北のダイバーの憧れ、南の島へ

北海道出身の山上さんの生まれた町はとても山の多い場所でした。専門学校でスポーツを学んでいたこともあり、周囲からはスキーインストラクターになるだろうと思われていたそう。しかし山より海をフィールドに選んだ山上さんには、こんな考えがありました。

「専門学校を卒業して起業できるものというと、当時はダイビングが一番叶いやすかったです。それで将来は組織に入るよりも自分のお店を持ちたいと思って、ダイビングの道へ進みました」。

専門学校卒業後から北海道でダイビングインストラクターをしていた山上さんは、ツアーの一環でお客さんと沖縄に来ていたそう。「北のダイバーは南の島に憧れる」それは山上さんも例外ではありませんでした。「一度ツアーで訪れた伊江島が良い」と感覚的に感じ、1998年に南の地、伊江島へ移住をしました。

徹底した安全管理の元だからできる、ダイビングは自分が求めたい趣味の境地

自然をフィールドにした趣味で、絶対に欠かせないことは「安全であること」。安全があってこそ楽しみを探求できる中で「自然には絶対に逆らえない。だから自然で遊ばせてもらっているという気持ちですること」が大切だと山上さんは話します。

年々、海中での事故が多くなっている現状の中、伊江島ではダイビング協会で話し合いながら、ルールを決めて安全を図っています。

「安全管理を徹底し、みんなで決めたルールを遵守しつつ、お客さんの希望に応えられるようなダイビングをしたいと思っています。希望を聞くためにもたくさん会話して、潜っている時もコミュニケーションをとっています」

コース、深度、魚、地形などお客さんの希望はさまざまです。B×Bはワンオーナーなのでダイバーの経験に合わせながら、細やかな希望にも応えやすいといいます。「あらゆるコースや希望に応える上で、ダイバーにとって今回が最初の場所や経験になるかもしれない。だから毎回気を引き締めてアテンドしています」

ダイビングの世界は自分が求めたい趣味の世界。他人と比較することなく楽しみだけを求める、人生を豊かにする時間だといえます。

いくつになっても海を生きがいにする生き方

ダイビングの安全管理のひとつとして、年齢制限を設ける場合があるといいます。しかし山上さんはその制限にも切り込みを入れたいと考えています。

「ダイビングショップによっては65歳以上は受付をしないお店もあります。それは、やってはいけないわけではなく安全を考慮して、念のために制限をかけているだけです。B×Bでは年を重ねても海が生きがいである人のためにケアできるようなお店になりたいと思っています」

海を愛する人は、いくつになっても海が恋しいもの。経験を積んだ山上さんだからこそ、年齢幅のあるダイバーのための受け皿になるべく、現状を変化させていくだろうと思います。

「たくさん大儲けしようとも思っていません。好きなダイビングで生活できれば良い。でもダイビングが面白くなくなったらやめます」

山上さんが海を後にする姿が想像できない!と筆者は思いましたが、環境や世の中が目まぐるしく変化する中、何があるかは未知の世界。だからこそ、どんな時でもダイバーの心を満たしてくれる伊江島の海に「ベストブルー」を探しに行ってみてはいかがでしょうか?

藤木彩乃

藤木彩乃

長崎県壱岐市

編集部コミュニティマネージャー

福岡県生まれ、沖縄県宮古島育ち、長崎県壱岐島在住。
けしごむはんこ「あやとりや」という屋号で作家活動をしています。最近はサーフィンと植物/野菜を育てることにハマってます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です