沖縄県は2023年度、たくさんの「お宝=魅力」をもつ離島各所の事業者さんたちが、SNSなどの『デジタルツール』を利用してさらに魅力的な発信をしていけるように「沖縄県主催🌺価値を伝えて売りまくるためのデジバズ講座」という取り組みを行っています。この記事は、参加された事業者さんを対象に、「ローカリティ!」のレポーターがその輝く魅力を取材し執筆したものです。沖縄離島の魅力をご堪能ください。
沖縄県の離島、石垣島からさらに南西方向にフェリーで45分行った先に西表島(いりおもてじま)があります。西表島の大原港に到着し、そこから歩いて数分の場所にある民宿池田屋。
民宿池田屋は、一般的には売られていない島の食材や山で獲ったイノシシなどを煮物や汁物に、そして大将が釣った新鮮なお魚をお刺身や唐揚げ、煮魚などにして出してくれる、西表島のおもてなしを堪能できる宿です。
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おかみの人柄と息子の料理の腕前で人気に
民宿池田屋は 1986年(昭和61年)に、今は亡き先代のおかみ池田信子(いけだ・のぶこ)さんと、その息子で料理のプロである守(まもる)さんが、それまで住んでいた自宅を新築して開業しました。
話し上手で世話好きのおかみ・信子さんの島の伝統料理の知識と、守さんの本格的和食の腕前で、池田屋の料理は人気となりました。
現在は大阪で料理の修行を積んだ守さんの息子・大吾(だいご)さんが料理を担当し、守さんの妻の和子(かずこ)さんがおかみとしてその味を継いでいます。
お父さんの守さんが釣った魚を、息子の大吾さんとお母さんの和子さんが料理します。和子さんに、珍しい沖縄の魚やカニの説明をうけながら、やさしい味の煮物をじっくり味わい、また、珍しい名前の野菜の天ぷらなどもじっくり味わい、西表の自然の食材の豊かさを堪能します。
そっと添えられたさんぴん茶が西表の家庭料理にこんなにもぴったり合うことを知りました。
なつかしい実家や親せきを訪れたような安心感を覚えさせてくれる、そんな場所が西表島の民宿池田屋です。
少しばかりの不便を楽しんでほしい
池田屋のすぐとなりには、西表島に数少ないスーパーがあり、生活に必要なものはひととおり揃います。
しかし、従業員として民宿池田屋に長く関わる岡村麻生(おかむら・まき)さんは、宿泊されるお客様に時折「何もないね、お店はこれしかないの?」などと言われることがあるそうです。
「西表島にはお店が少ないです。特に食材に関しては『自分で獲って食べる』のが西表島に住む人たちの感覚で、そこがいいところ。地元のものを食べるその良さを味わって、お店が少ないなど、少しばかり不便なところも楽しんでほしい」と話します。
さらに岡村さんは、「決して獲りすぎて資源を枯渇させることのないように島の人は気を付けている」と昔から島の人たちが、資源を大切にする知恵を持って暮らしているということも教えてくれました。
離島という西表島の限られた資源のなかで暮らすということは、便利な環境に慣れすぎた私たちの感覚を正してくれるようなそんな気持ちにもなります。
「サガリバナが咲いていますよ」
西表島では6月から7月にかけて「サガリバナ」という花が咲きます。
西表島では河川にたくさんのサガリバナの木があり、星空が広がる夜明け前、マングローブの川をカヌーやカヤックでまだ咲いているその花を観賞し、朝方水面にポタンと落ちる様子、そして落ちた花が浮かんで漂うその美しい様子を観察するツアーが組まれます。
筆者が訪れた11月中旬の夕食時、おかみの和子さんが、「庭にサガリバナが咲いていますよ」と教えてくれました。
11月にサガリバナが見られるのはとても珍しいのだと、わざわざ声をかけてくれた和子さん。夕食が済んでから外に出てしばらくサガリバナの美しさに酔いしれ、他の宿泊客との会話もはずみ、とても温かい気持ちになりました。
おかみの和子さんの人柄に、なつかしい実家に帰ってきたようなゆったりとした気持ちになれました。時代は変わっても、池田屋の人気は変わりません。
島の食材と人の「あったかいおもてなし」、民宿池田屋を訪れて西表島そのものを楽しむために島を訪れてみませんか。
民宿池田屋
Instagram
https://www.instagram.com/minsyukuikedaya/
電話 0980855255
館内Wi-Fiございます
※民宿池田屋では数台ですがレンタカーの貸し出しを行っています
1日貸しで
一般利用料 4000円
民宿利用者 3000円
☎09054711002 池田