獣害から獣財へ!野生動物の被害に悩む国境の島・対馬に、里山のお肉屋さんが開店【長崎県対馬市】

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日本で3番目に大きな面積を誇る国境の島、長崎県対馬(つしま)。(*1)
縦に長い島は山々がそびえ立ち、雄大な自然を感じさせる。島の北部から韓国が見えるほど大陸に近い島だ。そんな島には現在いくつかの環境被害が出ている。
代表的な問題のひとつは海洋ゴミの漂着。もうひとつはイノシシやシカなど、野生動物の増加によるものだ。山の木々が食べられ土地が細くなったことによる自然災害や、畑への被害など、生活面においても影響がある。

今回対馬の野生動物対策への理解や、食肉として猪肉や鹿肉の価値を伝え、手軽にお肉を購入したり食べたりすることで、野生動物問題に対してよりより身近に感じてもらえるように、2024年6月2日に対馬市美津島町(みつしままち)で「里山の肉や 対馬もみじぼたん」が開店した。

テープカットではなくソーセージカット!

代表を務める一般社団法人daidai代表理事の齊藤ももこさんは「イノシシやシカ、はたまた彼らのお肉を通じて人と人のコミュニケーションの場になってほしい」と長年の夢であった同施設の開店を、涙ながらに語った。

「お肉を食べることを禁じられている時代に、『もみじぼたん』という雅(みやび)な隠語をつけられ食べられていた」と続け、猪肉や鹿肉の豆知識を交えたクイズなどでオープニングイベント会場を盛り上げた。
会場では猪肉や鹿肉を使って作られたソーセージや食べ比べ串などを味わい、来場者は思い思いに楽しんでいる様子が見られた。また猪肉を豪快に焼いて作るミニピタパンサンドも振る舞われ、開店に花を添えた。

振る舞いのピタパンサンド

「獣害から獣財へ」をキーワードにしている同社では、食肉活用の推進だけでなく、被害対策のコンサルティングや研修、革製品へ加工、普及啓発などの教育活動にも力を入れている。

今後、対馬もみじぼたんでは、その日の搬入状況にもよるが、解体の様子を見学したり、解体が実際にできる体験の提供も開始する予定。

島の強い風対策を施してある外装

解体の様子を外から見ることも可能

◾️一般社団法人daidai
http://www.daidai.or.jp

◾️対馬もみじぼたん/里山の肉や
https://www.instagram.com/daidai_gibier?igsh=eThxajMwNXA1OHo3

https://www.instagram.com/daidai_gibier?igsh=eThxajMwNXA1OHo3

(*1)沖縄本島は除いた離島

藤木彩乃

藤木彩乃

長崎県壱岐市

編集部コミュニティマネージャー

福岡県生まれ、沖縄県宮古島育ち、長崎県壱岐島在住。
けしごむはんこ「あやとりや」という屋号で作家活動をしています。最近はサーフィンと植物/野菜を育てることにハマってます。

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