「こづゆ」は貝柱でだしをとり、具がたくさん入った会津の郷土料理です。
会津若松市に長く暮らし、今は福島市で暮らしている私のおばがお正月に食べるようにと持ってきてくれました。
「こづゆ」は奇数の具材を入れるのが決まりで、例年はニンジン・サトイモ・シイタケ・しらたき・豆麸(まめぶ)・キクラゲ・ミツバの7種を入れていたそうですが、今年はギンナンをたくさんいただいたので、ワラビも足して9種にしたそうです。
「レトルトで売っているこづゆには山菜が入っているものがたくさんある」とおばが話していました。
「こづゆ」という名前は、小重(こじゅう)と呼ばれる会津塗りの小さい碗に盛り付けて食べた「こじゅうのつゆ」がなまってそう呼ばれるようになったとか。
野菜が多く味つけは薄めで優しい味わいでした。おせちや餅など濃い味付けの箸休めにぴったり。
「こづゆ」は祝いの席で振る舞う縁起物で、取り分けて何杯おかわりしても失礼に当たらないという、会津のおもてなしの心が込められている料理です。食材を賽(さい)の目に切るので手間をかけて用意するのもおもてなしの気持ちが現れているなぁと感じました。