みちのくの桃源郷は団子より花!? 心おどる福島の都「花見山」【福島県福島市】

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全国都道府県面積で第3位を誇る福島県は、海に面する「浜通り」、山に囲まれた「会津」、そして、その2地域の間に位置する「中通り」という3つのエリアに分かれます。天気予報もこの地域ごとに表示され、それぞれ気候が大きく異なります。

今回ご紹介するのはその中通りに位置し、福島県の「みんなが行ってよかった桜名所・お花見2023ランキング」*でもTOP5に入る人気スポット「花見山」(福島市)。ここは来訪者数約25万人(2019年)、観光バスの数も一番多い時期で国内外から約1000台も訪れるという県内有数の花の名所でもあります。

花見山は標高約180mとあってさほど高い山ではないのですが、なんとこの人気スポットを管理しているのは自治体ではなく、花き農家の阿部さん。昭和初期に山に花木を植え、戦後、一般に開放したのが公園の始まりで、今ではすっかり春の福島を代表するスポットとなっています。花見山公園は花木を栽培する農家の方の私有地ということもあり、音楽イベントやライトアップはありません。

しかしながら、花見山公園の最大の魅力は、花見山を含めた地域一帯が「桃源郷」と言われるほどの別世界のような色とりどりの花が咲くことです!!

雪が解け気温が上がってくると、黄色のナノハナやレンギョウ、薄緑色のウコン桜、一帯を紅色に染める優美なハナモモなどなど約70種類もの花々が咲き乱れます。

桜だけでなく色とりどりの花も咲く「花を見る公園」というわけです。専用バスの発着所近くでお客さんをお出迎えしていると、「今は何の花が見られるの?」という質問を受けることもしばしばあるので、予習のために行ける範囲でエリアを巡回。

私が当番の日は天候が不安定だったので青空に冴えわたる春の花というパッとしたイメージにはなりませんでしたが、出店者や近所の方々に朝の挨拶をするにはちょうど良い時間帯となりました。

ちなみに花見山には時間と体力に合わせて、30分、40分、60分と選べる散策コースがあります。

私も業務が終わってから花見山を登るつもりだったが、どこからか道をそれて隣の「生け花の里」という別のルートへ。日が傾き始めた時間帯ということもあり人影は少なかったのですが、その分山頂付近で静かに咲くカタクリの花にも出会うことができました。

春のシーズンも終わりを迎え、花いかだが美しい時期となりましたが、桜の花びらが風に舞い散る姿も乙なもの。

ぜひ、これから新しい表情を見せる福島の桃源郷を見に来てくださいね。

*Walkerplus「2023年度版全国お花見ガイド」

昆愛

昆愛

福島県郡山市

第4期ハツレポーター

埼玉県川越市出身。前住地は山形県鶴岡市。会社員のかたわら、地域資源の掘り起こしとその魅力発信活動に取り組む。2023年、「誰もいなくなった町。でも、ここはふるさと~原子力発電所と共存するコミュニティで“記憶”と“記録”について考える【福島県双葉郡富岡町】」で本サイトのベスト・ジャーナリズム賞を2年連続受賞、また、天文活動の報告・交流等を目的としたシンポジウムでの発表「東日本大震災における津波で被災した月待塔の追跡調査について」で渡部潤一奨励賞受賞。

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