福島県猪苗代町中ノ沢温泉発祥の「中ノ沢こけし」が、世界初のこけし自動販売機に登場し、中ノ沢温泉の新たなスポットとして、注目を集めている
中ノ沢こけしは、その独特な風貌(ふうぼう)から「たこ坊主」の愛称で親しまれている。ギョロっと見開いた目、しっかりした獅子鼻、そして目の周りの赤みが特徴だ。このユニークなデザインは、大正時代に流れ木地師だった岩本善吉が考案したものである。
しかし、中ノ沢こけしは長らく、福島市土湯温泉発祥の「土湯系」こけしの亜流とみなされてきた。しかし、その特徴や歴史の独自性が評価され、2018年に「中ノ沢系」として独立が認められた。これは、地元にとって30年来の悲願であった。
中ノ沢こけしは、その独特な風貌と歴史的な背景から、多くの人々に愛されている。自動販売機の登場は、中ノ沢こけしの新たな章を開くものであり、伝統工芸の継承と発展に大きく貢献することが期待される。今後も、中ノ沢こけしは、多くの人々に愛され、その魅力を世界に発信していくことだろう。