2024年2月10日は旧暦1月1日に当たる旧正月。沖縄県では、旧暦を重んじる文化があります。その中でも漁業の盛んなエリアでは、「旧正月」に盛大に祝う習慣があり、漁船に大漁旗を掲げ祝います。いろとりどりの大漁旗がはためく光景は、漁業の盛んな地域特有の文化だと感じます。
筆者の実家近所にある荷川取(にかどり)漁港でも、正月飾りと色鮮やかな大漁旗などを飾り付けした漁船たちが集まります。
船のオーナー、漁業関係者たちは楽しそうに正月祝いの準備をしていました。
昔に比べると規模は小さくなったものの、その光景は幼い頃漁港でしょっちゅう遊んでいた私にとっては懐かしく、とても嬉しくなりました。
嬉しいつながり、素敵なお土産も
いそいそと準備する男性に、「明けましておめでとうございます」と挨拶しつつ恐る恐る撮影の許可をとってみました。
快く了解してくれたのは、「栄真丸」船主の鈴木一司(すずき・かずもり)さん親子。
「SNSアップしていいよー!👍」とありがたすぎるお言葉もいただきました。早速名刺を渡し、ご挨拶。旧正月のウキウキした気分をわずかながらも共有できた嬉しい瞬間でした。
その後、何点か撮らせてもらい写真を送る約束をしつつ、その場を後にしようとすると、「これ、お土産!」と差し出されたその手には、温かい「イカ墨ジューシー(炊き込みご飯)おにぎり」。鰹ダシベースのイカ墨の風味、ニンニクの香りと薄く切った豚肉の味とふっくらとしたお米の食感。寒空のなかとても染みる美味さでした。
改めて鈴木さん親子に心より感謝申し上げます。
沖縄県の年中行事は旧暦に合わせて設定されており、古くから行われてきた行事だけに気温、清々しい天気もマッチしている様に感じます。今回の「旧正月の漁港に鮮やかな旗がはためく風景」は、自分の心の中の最高の風景ですが、その土地の風土にあった行事が各地で行われていることに思いを馳せました。
幼心に感じた「懐かしいワクワク」を思い出しつつ、「地域の大事な文化」ということを改めて実感した一日でした。