2023年3月のある日、筆者は宮城県の南三陸町と気仙沼市を訪れた。
目的は2つ。南三陸町の東日本大震災伝承施設・南三陸311メモリアルでの企画展を見に行くこと、気仙沼市で開催されている写真展を見に行くことだ。
道中では、南三陸町の名物である「キラキラ丼」の中でも最も珍しい丼もののメニューにも出会った。
宮城県の三陸沿岸を北上したら、おいしい食べものや見どころのある写真など多くの驚きに巡り会った1日だった。
今回の旅で最初に訪れたのは南三陸311メモリアルだ。
企画展は「あの頃に会いに行く 南三陸の暮らし展」というタイトルで、震災前の南三陸町の写真が展示されていた。東日本大震災で壊滅的被害を受けながらも、今もなお残る懐かしの写真(南三陸町の住民提供)がたくさん残っていたのに驚きを感じた。ぜひ、現地に訪れて東日本大震災前や昭和時代の思い出写真を楽しんでみてはいかがだろうか。
そのあと、南三陸町のさんさん商店街の飲食店で提供されている春夏秋冬違った味覚を楽しめる「キラキラ丼」を食べてきた。
筆者が選んだのは、創菜旬魚はしもとさんの「春つげ丼」だ。それは、他のお店にはない独特の飾り方に魅力を感じる唯一無二の「キラキラ丼」だった。
なんと、刺身がぎっしりとのったホタテの貝殻がどんぶりの上にのっていたのだ。ホタテの貝殻を取ると春つげ丼のちらしがお目見え。他にもめかぶとめかぶの天ぷら、みそ汁、刺身が付いていて、お手頃価格で美味しくいただけた。実に最高のご馳走だった。
そして気仙沼市へ北上し、国登録有形文化財の角星店舗で開催されている「気仙沼港と風待ちの風景」をテーマにした写真展を訪れた。東日本大震災後に移住したプロカメラマン・かとうまさゆきさんが震災前から気仙沼市を訪れて撮影し続けてきた写真たちだ。かとうさんが震災前から気仙沼市へ足を運び、地道に写真を撮り続けていたことには筆者は驚きを隠せなかった。
宮城県の三陸に行く機会があれば、東日本大震災の伝承を学ぶのと絶品グルメの「キラキラ丼」を堪能してみるのもいいかもしれない。
「あの頃に会いに行く 南三陸の暮らし展」は南三陸メモリアル・1階無料ゾーンにて2023年5月15日まで開催中。「気仙沼港と風待ちの風景写真展」は2023年4月7日まで角星店舗2階にて開催されていた。
お時間があればどうぞ行ってみていただきたい。