〜この記事は、株式会社JTBふるさと開発事業部と合同会社イーストタイムズが共同で取り組んでいる「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」から生まれたハツレポです〜
「瓦そば」。何年か前にテレビドラマで見て、見た目のインパクトに驚いた記憶があります。
明治の西南戦争の際に、薩摩軍の兵士たちが瓦を使って野草や肉などを焼いて食べていた、という話を参考に、1990年代、山口県下関市の川棚温泉で考案されたもの。
当時は川棚の一部の旅館でしか食べられなかったそうですが、そこに興味を持ち、「自宅で気軽に食べられる瓦そば」として開発、製造・販売を始めたのが三浦製麺の先代社長だそうです。
今や山口県の郷土料理としての地位を確立し、全国にその名を知られるようになった瓦そば。その魅力について、三浦製麺営業部の長瀬さんは
「パリッと香ばしく焼いたお茶の風味豊かな麺と、ほどよく甘みのあるつゆの絶妙な味のバランス。それと、味付け肉、錦糸卵、刻み葱、スライスレモンなどをトッピングした時の華やかな見た目です」と語ります。
バラエティ番組やドラマなど、紹介される機会が増えるにつれ認知も拡大し、贈答用の瓦そばを製造開発してからは、「瓦そばの三浦製麺」と言われるようになったそうです。
さらに、三浦製麺の瓦そばはそば粉不使用。
「そば粉アレルギーを持っている方にも安心してお召し上がりいただけるよう、小麦粉の麺にしています」と長瀬さん。
三浦製麺は、1947年(昭和22年)に製粉業から始まり、乾麺やゆで麺の製造、うどん・そば用のスープや天ぷら・天かすの製造と事業を拡大しました。
また瓦そばを皮切りに、地元の企業とのコラボ商品を多数生み出している、歴史ある製麺所です。
そんな三浦製麺の技術があってこそ、アレルギーにも配慮した、愛される「家庭用瓦そば」を生み出すことができたのかもしれません。
山口県ならではの面白いコラボ商品を開発していきたい
長瀬さん一押しの新商品は、山口県の高級地鶏を使用した『長州黒かしわ地鶏醤油ラーメン』。
「希少な長州黒かしわを贅沢に使用した醤油ベースの上品なスープと、小麦の風味香るコシの強いストレート麺との相性は抜群です。濃厚な旨味と香りのある醤油がアクセントになっていて、クセになるラーメンです」と長瀬さん。
これまでも地域活性化を目指し、地元企業とコラボして美味しい麺を開発してきた、三浦製麺ならではのこだわりが感じられます。
コラボと言えば、地元である山陽小野田市、厚狭(あさ)商店街のお店からの依頼を受けて、そのお店の前の自動販売機で瓦そばを販売するという試みもされているそう。
地元愛あふれるコラボが、これからもどんどん登場しそうですね。
2000年からはインターネット事業も展開し、ホームページを更新中で、今まで以上に商品の魅力が伝わるような内容にしていきたいとのこと。動画等での発信にも力を入れ、家庭で楽しむ瓦そばの魅力をホームページ中の動画で紹介しています。
長い歴史がありながら挑戦しつづける三浦製麺は、これからも地元に寄り添いながらこだわりの逸品を生み出していくでしょう。