美味しさ直送ウインナー  その味わいを支え続けるマンパワーとは?【群馬県伊勢崎市】

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〜この記事は、株式会社JTBふるさと開発事業部と合同会社イーストタイムズが共同で取り組んでいる「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」から生まれたハツレポです〜

手がける全ての人の愛情が詰まった 美味しさいっぱいのウインナー 味わいを支えてきたマンパワーを次世代へ

群馬県伊勢崎市にあるニチエイ・ハム株式会社(旧:日本栄養加工食品工業株式会社)では様々に工夫された素材や味のウインナーやベーコン、ハムなどの商品を製造しています。数多くの商品の一例として、工場直送「充実セット」は多種のウインナーの美味しさを存分に楽しむことができます。

小袋の種類はあらびき、唐辛子、黒胡椒、ガーリック、そして1本ずつ5つの味が入ったバラエティソーセージの全5種。3個ずつ入っているので全部で75本。冷凍配送なので、食べたい時に冷凍庫から取り出して、お好みの味を楽しめます。

2021年3月完成の新工場外観。敷地面積が従来の1.4倍になった

美味しさをたくさんの人に届けたい

3代目代表取締役社長塚田京子(つかだ・きょうこ)さんのお祖父様が1935年(昭和10年)に食肉屋を創業。1975年(昭和50年)にお父様がハム屋へ転向し、1台2000万円の機械を7台導入、ウインナー作りをスタートします。看板商品とも言える「唐辛子ウインナー」は一味唐辛子の辛味とお肉の旨味が特徴で、45年以上経った今でも愛され続けています。

「もうけより忙しいほうがいい」とよく言っていた先代の、働くことに対しての熱意と、お金にこだわらず美味しいものをたくさんの人に届けたいという想いが今も息づいています。

新工場で新規に導入したドイツ製の大型スモークハウスは、お肉の水分を閉じ込めて燻煙することで旨味を逃しません。商品の味を良く知る社員の間では「まるで生まれ変わったように美味しい!」と感激の声が上がっています。伝統あるその味は、全く新しい辛さの唐辛子ウインナーへと進化しました。

4機を導入した燻煙機・スモークハウス
燻したあとのウインナー

長年の経験と技が活きる独自の商品

ニチエイ・ハムでは、使用する素材や食感のタイプなど要望に応じた加工が可能。従業員の長年のキャリアを活かして、お客様の希望する商品開発に挑んできました。ネギ・にんにくの風味やシイタケの旨味を生かしたり、白菜のシャキシャキ感を残したウインナーに仕上げたりする事などは、これまで培った経験と技がなければ作ることはできません。

そして、他にはない独自性のある商品の試作は専用の小型機械で行い、最短3日で試作品が仕上がるというスピーディさ。協業者は大手メーカーから個人経営者まで幅広く、近年は特注商品に関する問い合わせが増えています。

塚田京子代表取締役社長

愛情を込め丁寧に「おいしくなぁれ」

家業を継いだ20代半ば頃から会社改革に関心を持っていた京子さん。2013年に社長へ就任後、パート従業員が長く働ける環境を構築しました。繁忙度合いに応じた就業時間の調整や欠員対策などを柔軟に行ってきた結果、現在はパート従業員22名のうち勤続年数が40年を超える方も元気に働いています。

愛情を込め、丁寧に商品を扱うことの大切さを日々、従業員の皆さんに話す京子さん。

「 “おいしくなぁれ”という人の想いは、ものに伝わってそれを美味しくするんです」。

手がける全ての人たちの愛情が詰まった、美味しさがいっぱいのウインナー。

その味わいを支えてきたマンパワーを次世代へ受け継ぎ、ニチエイ・ハムはさらなる発展を目指します。

左より…姪の大塚彩央里(おおつかさおり)さん、姉の青木洋子(あおきようこ)さん、母の川田孝子(かわたたかこ)さん、塚田京子(つかだきょうこ)社長、娘の麻友美(まゆみ)さん
田畑詞子

田畑詞子

秋田県秋田市

第1期ハツレポーター

1978年秋田県生まれ。清泉女子大学文学部英語英文学科卒。東京で就職後、いったん帰秋。2017年、横浜在住時にライター養成講座に通い、その後地元秋田でWeb記事の取材・執筆活動に携わるようになる。
日々の暮らしをブログに綴ったり、親しい仲間や縁遠くなった友人へ手書きのZINEを書いて送ったりと、書くことが好き。エッセイや小説へも関心がある。