「のれんを消してはいけない」【茨城県水戸市】

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〜この記事は、株式会社JTBふるさと開発事業部と合同会社イーストタイムズが共同で取り組んでいる「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」から生まれたハツレポです〜

元祖水戸納豆の伝統をベースにアイデアでヒットを生み出す笹沼五郎商店

こだわりのわらつと納豆

水戸納豆の伝統を守る心意気

工場と店舗を兼ねた建物の中には「納豆展示館」があり、笹沼五郎商店さんの歴史や納豆のマメ知識などのさまざまな展示で来場者を楽しませてくれます。

お店のこだわりは、稲わらに大豆を詰めて発酵させる伝統的な製法の「わらつと納豆」!現在わらつと納豆を販売しているのは、全国でも水戸市とごく一部だそうで、伝統を守る心意気がうかがえます。

今回お話をうかがった笹沼寛(ささぬまひろし)さんは、この会社の5代目社長です。前職の営業職から一転してご自身の家業を継ごうと決めたのには、「伝統あるのれんを消してはいけない」という強い気持ちがあったからだと語ってくれました。

創業者・笹沼五郎さん

伝統を守りながら、売り場に応えるアイデアでヒット商品を開発

25歳で笹沼五郎商店へ就職した寛さんは、下積みとして一から仕事を学びながら、自主的に営業活動も行っていきます。前職では賞をとるほど優秀な営業成績を収めていた寛さんは、売上に貢献するべく日本各地を飛びまわり、自社商品の販路拡大に奔走。都内大手百貨店へ商品をおろすことに成功します。

売上を拡大させ、2011年に社長に就任してからも営業活動を続ける寛さん。伝統を守りながらも、今の売り場の声に耳を傾けることでヒット商品を生み出していきます。寛さんが開発した商品は、今では会社を代表する看板商品になっています。

筆者がおもしろいと思った商品は、あえて「USA大豆100%」とパッケージに書かれた商品「天狗の小粒」です。寛さんのユニークな一面が垣間見えて、とても惹かれました。小粒でしっかり歯ごたえもあり、とても美味しかったです。

写真中央の「地大豆」は寛さんが手がけた大ヒット商品の1つ

こだわりぬいた納豆の「ちがい」を感じてもらいたい

商品開発も自らの手で行うそうで、社長業・営業・商品開発の3足のわらじを履いているという事実に筆者は驚きを隠せませんでした。今日にいたるまで、想像もしえない苦労があったはずですが、笑顔を交えながら話す姿がとてもまぶしく感じました。

そんな寛さんの目標は、「こだわりの水戸納豆の認知度をもっと向上させること」だそうです。返礼品を通して、こだわりぬいた納豆の「ちがい」を感じてもらいたいと話す寛さんの目は、革新を続けながら伝統を守る情熱に溢れていました。

お土産にこんなにたくさんの納豆をいただきました!USA大豆100%の「天狗の小粒」、ユニークで好きです。
永山志穂

永山志穂

栃木県栃木市

編集部編集記者

第4期ハツレポーター/福島県の会津地方出身で、新潟大学を卒業して現在は栃木県に住んでいます!友だちをつくるために奮闘していたら、ご縁があってハツレポーターとなることができました。会社員しつつライターしたりホームページつくったりアプリをつくったりしています。栃木県の魅力度ランキングをもっともっと上げるために、たくさんのすばらしさを発信していきます!よろしくお願いします◎