正露丸忘れ、お腹ピーピー@ベトナムでは、現地pharmacyこそ救世主【ベトナム・ハノイ】

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海外旅行中に“お腹ピーピー”状態になり、予定が全て狂ったうえに、1日中トイレにへばりついているしかない。そんな経験をした人も少なくないはずです。そこで「正露丸」など国内メーカーの内服薬を持参して、最悪の事態に備える人が多くいますが、その内服薬を忘れてしまったら、私たちはどうすれば良いのでしょうか。

そんな時、ベトナムではpharmacy(ファーマシー、薬局)で、自身の症状にあった薬を処方してもらうことが一つの手段となります。

医療機関同様に、「行ったら言語が通じず面倒なうえ、高額な料金を取られるのではないか」と避けられがちですが、日本とは異なり、薬は「箱買い」ではなく「必要な分量」で渡されるため、料金もかなり安くすみます。薬の知識を持つ専門家がいることがほとんどで、翻訳ツールを使って症状を伝えることさえできれば、適切な処方をしてもらうことができる便利な“お腹ピーピー”対策です。

海外旅行中の“お腹ピーピー”対策の定番は「正露丸」

海外旅行中に“お腹ピーピー”状態になり、楽しい旅が台無しになったことがある人は少なくないと思います。体調を崩しただけでも苦しいのに、海外のトイレにへばりついている時間は、悔しいような、虚しいようなどうしようもない感覚に陥ります。

その“お腹ピーピー”状態の時に多くの人が頼るのが、国内メーカーの内服薬です。実際に、内服薬の代表格である「正露丸」は「海外旅行に欠かせない旅行者のお気に入り」の「薬 (内服薬)」で1位(※1)を取っており、海外旅行の必須アイテムとしての地位を築いています。

※1:トリップアドバイザー株式会社『「トラベラーズチョイス ~旅行者のお気にいり~ 2014』

医療機関の受診は「理解してもらえない」「高額な支払い」という大きなハードルがある

海外で“お腹ピーピー”状態なのに内服薬を持って来るのを忘れた時に、私たちはどうすれば良いでしょうか。

国内で体調不良になったら、医療機関に行くことが一般的ですが、海外ではそう簡単にいきません。

主な理由としては「言葉が通じないので正確な診断を受けられないのではないか」「健康保険が効かないので、高額な支払いをしなくてはいけない」という「理解不足」と「金額」の二つの懸念事項が挙げられます。

いくら体調が悪くても、言葉が通じず、医療システムの実態が分からない国で医療機関に向かうのは、かなり勇気がいることです。

ベトナムのpharmacyはカジュアルに相談できる場。医療機関と料金がかなり異なる

海外では医療機関と同じく、pharmacyもどんなものか分からず、利用を検討したことがない方が多いようです。しかしベトナムでは、pharmacyは地元民を含め、非常にカジュアルに利用できる健康の相談場所となっています。

街にはたくさんのpharmacyの店舗があり、スタッフの方に相談しながら薬の相談をすることができます。また、日本と異なり、薬は「箱買い」ではなく「必要な分量」だけ渡されるため、料金もかなり安くすみます。

熱中症の“お腹ピーピー”状態が、300円の処方薬で改善

筆者は、実際にベトナムのハノイで、熱中症と脱水症状で丸3日間倒れ、助けを求めてpharmacyに行くことを決意しました。ベトナム語しか通じないことが多いという前情報をもとに、事前に翻訳機で翻訳してそのままを見せました。

近くのpharmacyに駆け込んで、画面を見せた一人目のスタッフは「理解はできたけれど、伝え方が分からない」という表情。

他のスタッフに声をかけてもらって同じ画面を見せたところ「stomachache?」とだけ言って、3種類の薬を選んできて、1日にどれだけのタブレットを飲めば良いか記入をしてくれました。交わした言葉の数は少ないですが、翻訳した内容に沿っているなら大きな間違いはないと信頼してみました。

個人的には「下痢止め」「胃腸薬」という言葉をベトナム語に変換しているので、大きな間違いはないはずだと信用してみることにしました。

結果として、服用後1時間後ぐらいに、完全には治らないものの、状態が半分程度は回復することができました。旅の醍醐味であるベトナム料理を堪能し、ビールまで飲めるようになったので深く感謝しています。

ベトナムという言語の伝わらない国で、街のpharmacyに行き、待ち時間ゼロ分、かかった金額300円で体調が回復したことは大きな衝撃です。

「海外で薬局に行くのは怖い」と思われがちですが、こんなに気軽に行けて、体調を回復する可能性がある場所があることは、多くの人に知って活用して欲しいです。

丸山 かなみ

丸山 かなみ

東京都台東区

副編集長

浅草在住、食べ物とお酒が大好きな「ローカリティ!」副編集長。

世界は知れば知るほど面白い。その面白さをキャッチして、とことん深堀りし、多くの人と共有できるように、日々、好奇心旺盛にアンテナを高くして生きていきたいです。

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