その名もなき山は、盛岡市の都南中央公園にあります。
今シーズンは例年に比べて雪が多く、公園の雪もなかなか溶けないため、いつもより長い期間、近所の子どもたちを雪遊びで楽しませてくれています。
山の正体は「雪の積もった小高い丘」です。丘は、雪のない季節は鬼ごっこをしたり、桜の季節はお花見したりする場所として、昔から地域の方々に親しまれています。
丘が本領を発揮するのが、冬。雪が積もると、ソリの滑り台になります。
昼間は未就園児、夕方は放課後の小学生、そして薄暗くなっても中高校生までもが、自宅からソリを持ってきて山の頂上に向かい、50メートル以上もあるロングコースを滑りまくっています。
この日、ソリ遊びを通じて知り合った母親と、小学生のお子さん2人に話を伺うことができました。
筆者「ソリ遊びのどんなところが好きですか?」
小学2年の弟くん「超楽しい!ジャンプするんだよ!」
小学6年のお姉さん「ジャンプしたときソリにひびが入って壊れちゃった〜」
母親「半年前に盛岡市に引っ越してきました。この子たちは関東より南の雪の少ない地域で育ってきたので、雪で遊べる環境がうれしくて仕方がないようです。付き合って遊ぶ私は寒くて仕方がないんですけどね(笑)」
コロナ禍でマスクの着用が当たり前となり、子どもたちも外で遊びづらくなっている中、キャッキャと遊ぶ子どもの声が近所に響き渡るのは、とてもうれしいことです。
名もなき山の雪が溶けずに、なるべく長く残ってくれることを願っています。