「ホタテ貝の噴水?」「剥かなくていいカニ?」【北海道網走市】

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ホタテを前に説明する牛渡貴士社長(左から2人目)。2022年9月10日、中野宏一撮影

水揚げされたホタテ貝は、生きているときはしっかり口を閉じているものです。加工(剥き)しやすくするため、海水のシャワーをかけて自然に口が開くようにしている。ホタテ貝がしっかり海の水を浴びて気持ちよさそうに見え、まるで「噴水」のごとし。

 そんな新鮮な海産物の販売・製造・加工を網走で行う有限会社牛渡水産。社長の牛渡貴士(うしわたりたかし)さんは2015年に故郷・網走へUターンをした。牛渡さんにお話を伺うと、商品に「付加価値をつける」発想がこれからの水産の要になると感じた。

注目したいのは「ケダマ」という商品。殻剥きをした毛蟹の身と蟹味噌を甲羅にぎっしりと丸く詰めている。まさに「毛蟹の良いところ取り」の商品。通常、カニを食べるときは殻を剥かなくてはならない。しかし、それをすぐに口にすることができる。殻を向く手間が省けるという「付加価値」がついた商品。

、その「ケダマ」は2018年のモンドセレクション優秀品質最優金賞を受賞。世界的に高い評価を受ける商品。

「ケダマ」を生み出したのは社長の貴士さんである。Uターンから7年経った今も、新しい挑戦する姿勢に「かっこいい」と感じた。。会社を「親から子へ」引き継ぎの葛藤も少なからずあったようだが、筆者としては今後も牛渡さんがどんどんと新商品を生み出すことを楽しみにしている。 

吉阪 一子さんの投稿(2022年開催のWSの投稿)

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