福岡県八女市と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?
お恥ずかしながらわたしは「八女茶」しか思い浮かばない人生を33年間送ってきました。
しかし、八女市の魅力は、当然ながら八女茶だけじゃなかったんです。
八女市の中心地を歩いた途端、わたしはすぐさま自分の無知さを恥じました。
見てください、この趣ある伝統的建造物の数々を!
なんと八女市、中心部のど真ん中に「八女福島伝統的建造物群保存(伝建)地区」があります。
歴史を感じる味わい深い建物が、本当に街のそこここに数えきれないほど溢れています。
どこぞの洛中の町屋なんて目じゃないくらい。
12年間京都に住んだわたしが言うんですから間違いありません。
中でもわたしの目を引いたのは、「ポスト売り〼 15万円」と書かれた黒板と、おそらく買われ待ちのアンティークな郵便ポスト。
いや、建造物の話しといて建造物ちゃうんかーいって感じですが、コレがこの街のミソなんです。
この街、ただ伝統的建造物が大切に保存されているだけでなく、地元の人々が今もここで商いをし、日々暮らしを営んでいるのです。
新聞屋では印刷機が動き、蕎麦屋の前には人が並び、道ゆく子どもたちは朗らかにあいさつを交わし、日が暮れ始めると宿屋に灯りがともるのです。
わたしは、この懐かしい街並みが、ただただ古臭いだけでなく、今も人の営みの舞台となっていることに深く感動しました。
なるほど、そらポストも売られるわけやわ、と。
これまで色々なところを旅してきましたが、わたしはたった数時間この街を歩いただけで「ここで暮らしてみたいな」と思うくらい、八女福島の雰囲気のとりこになってしまいました。
この感動を皆さんにも味わっていただきたいので、機会があればぜひ訪れてみてください。
P.S.
八女茶は文句なしにおいしかったです。