霊場・高野山(和歌山県高野町)の金剛峯寺から壇上伽藍へと向かう道沿いに「六時の鐘」という鐘楼があります。
鐘楼を支える石垣には、天下の大泥棒・石川五右衛門が隠したとされる「鎹(かすがい)」が残されています。それも、石と石の間にできた小さな隙間に。高野山の歴史に詳しい知人によると、五右衛門が高野山に忍び込んだとき、身体検査で泥棒だとばれないよう、石垣をよじ登るために持っていた鎹を隙間に隠したというのです。
鎹とは家を建てるときに大工が使う部材で、柱と柱をつなぐ役目を果たします。このことから、「かすがい=つなぐ」ということで、この鎹を見つけて触れると、夫婦の絆や恋人との仲が深まると言われています。高野山に行ったときは、ぜひ探してみてください。
最後に、「六時の鐘」が建てられたのが1618年、そして、石川五右衛門が釜煎りにされたのが1594年、この謎、あなたは解けますか?