風雪に耐えた格別な味わい。旬の「アザミ」を存分に味わう【山形県米沢市】

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福島県と山形県にまたがる吾妻連峰。山の雪が解け始めると、春の山菜採りシーズンも幕開けだ。時期を追うように次々と山の植物も芽吹き始める中で、道端にとがった紅色の花を見かけることがある。今回はこの「アザミ」を紹介したい。

(写真 左:アザミの佃煮、中:ウコギのおひたし、右:小茄子のからし漬け)

アザミは、天ぷら、和え物、炒め物、煮物など様々な料理に活用できる山菜だ。米沢ではとげが固くなく、また、背丈も小さすぎないアザミを「女アザミ」と呼ぶ。特に厳しい冬を乗り越えて育った春のアザミは格別な味わいだ。

そこで今回はいくつかあるメニューの中からアザミを使った佃煮の作り方を紹介したい。

最初は下処理だ。

葉の先端部分を手で取り除く。アザミはトゲがあるので、この作業は手袋をつけても良い。

浅く包丁を入れ、外側の皮を縦方向にむく。中は空洞になっているので、少しフキにも似ている。

ある程度の長さまで全体の外皮がむけたら、食べやすい長さに切って水に入れる。

水にさらすとアクが出てくるので、水の色が変わらなくなるまでしっかりとアク抜きする。

下処理が終わったら、水からあげて炒めていく。今回は香りも楽しめるよう、ごま油を使った。

アザミがしんなりするまで炒め、醤油で味付け。好みで砂糖を入れ、甘みをつけるのも良いだろう。

アザミに色がついたところで完成

食べきれないときにはタッパーに移し替えて冷蔵庫に入れれば、2,3日は日持ちする。

アザミは繊維質が比較的多いのでウドやフキに似たようなシャキシャキとした食感を楽しめる上に、塩漬けすれば長期保存も可能だ。取ってきたばかりのアザミはあく抜きする手間はかかるものの、他の素材の邪魔をするような強い香りはしないので、煮物や炒め物などの具材にしても良いだろう。

旬の食材を味わうことは、自然の恵みに感謝する良い機会。ぜひ、家族や気の合う仲間で、自然の幸「アザミ」をぜひお試しあれ。

昆愛

昆愛

福島県郡山市

第4期ハツレポーター

埼玉県川越市出身。前住地は山形県鶴岡市。会社員のかたわら、地域資源の掘り起こしとその魅力発信活動に取り組む。2023年、「誰もいなくなった町。でも、ここはふるさと~原子力発電所と共存するコミュニティで“記憶”と“記録”について考える【福島県双葉郡富岡町】」で本サイトのベスト・ジャーナリズム賞を2年連続受賞、また2024年、天文活動の報告・交流等を目的としたシンポジウムでの発表「天文文化史で地元の魅力発信?九曜紋が導く新たな誘客構想とは【福島県南相馬市】」で渡部潤一奨励賞を2年連続受賞。

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