沖縄県は2023年度、たくさんの「お宝=魅力」をもつ離島各所の事業者さんたちが、SNSなどの『デジタルツール』を利用してさらに魅力的な発信をしていけるように「沖縄県主催🌺価値を伝えて売りまくるためのデジバズ講座」という取り組みを行っています。この記事は、参加された事業者さんを対象に、「ローカリティ!」のレポーターがその輝く魅力を取材し執筆したものです。沖縄離島の魅力をご堪能ください。
「世界中の海を渡り歩いてきましたが、小浜島(こはまじま)の海は世界一です」
そう語るのは、株式会社シー・テクニコ責任者の前田 一樹(まえだ・かずき)さん。
1979年に造船会社として創業し、その後沖縄県八重山諸島に拠点を移して以降、30年以上もマリンガイドを務める老舗のマリンアクティビティ会社だ。創業者である前田さんの父は、ヨットで世界一周し、前田さんを含む兄弟はヨット競技を通じて国内外の海を渡り歩いた経験をもつヨット一家である。
そんな世界中の海を見てきた前田一家が、魅了された小浜島とは一体どんな島なのだろうか?
また、「シー・テクニコ(海遊びの技術)」という造語には、海文化・海遊びを発展させていきたいという想いが込められている。単なるサービス提供で終わらせない、シー・テクニコさんが目指す未来に迫った。
目次
世界屈指のバランスのいい海、小浜島
沖縄県石垣島からフェリーで乗り継いだ先にあるのが、八重山のへそと言われる小浜島。
人口800人強の小さな島だ。
前田さんが小浜島の海が一番だと語る理由は、世界有数の珊瑚礁に起因する。
ヨット選手として世界中の海を渡り歩いていた学生時代の前田さんは、海の現状についてあまり深く考えていなかった。しかし仕事で海に携わるようになり改めて調べてみると、小浜島の海は北半球最大のサンゴ礁海域の石西礁湖(せきせいしょうこ)であることが分かった。
珊瑚礁は環境を守る基盤的存在。多種多様な生態系が生息するため、小浜島では小魚からマンタ、イルカなど、様々な海の生き物に出会うことができる。
また、珊瑚礁の防波堤リーフで守られているおかげで、気候の影響を受けづらい。せっかくお金も時間もかけて来たのに美しい青い海を拝めず欠航になってしまったという悲劇が起きづらいのも、観光地選びにおいてありがたいポイントだ。
「何かに突出した魅力のある海は世界中に数ありますが、全てにおいてバランス良く楽しめるのが小浜島ならではの魅力だと思います」と前田さんは語る。
持続可能な海を目指して!海の今とこれからを伝える案内役
小浜島のサンゴ礁は豊かな生態系が育まれていると国際的にも学術的にも注目される一方で、近年の地球温暖化の影響で生態系が壊れ始めているという。2016年に沖縄県全域で大規模なサンゴの白化現象(はっかげんしょう)が発生したというニュースは記憶に新しい。
「Google Mapを開けば世界中の土地が見れますよね。各都市の発展を比較したり、目的地までの道路の経路を検索できたりだとか。けれども海は違います。水中に入ってみないと分からない。僕らは今、海の中で何が起きているのかを伝える、海の案内役です」。
環境保護の大切さを伝えるには、多くの人に現状を知ってもらうことから始まる。
シー・テクニコさんの仕事は、まさにその接点の役割。持続可能な海を目指して、前田さんは「幻の島協議会」の事務局長として環境保護活動にも力を注いでいる。
「快適な体験を」随所に溢れるおもてなしの心
人気は「幻の島ツアー」。様々な業者が参入しているが、シー・テクニコは30年以上ツアーを行うパイオニア的存在。
シー・テクニコさんの「たくさんの方に海を好きになって欲しい」という想いは随所で感じることができる。
例えば、シー・テクニコさんの船は他の船に比べて乗り降りするステップスペースが広い。これは、子供が海に顔をつけるのを怖がって場所を占領しても大丈夫という配慮が現れている。他にも、一人あたりの着席スペースが広かったり、移動中もお客様とのコミュニケーションを大事にするなど、アクティビティ前後もお客様が快適に過ごせる工夫が施されている。
老若男女やニーズに応じて、お客様ひとりひとりに合った「シー・テクニコ」を提案できるようプランも豊富だ。人気の「幻の島ツアー」やグループ貸切プランを始めとした各種マリンアクティビティプランのほか、学校団体やインバウンド受け入れも可能。今後は珊瑚や環境を学ぶツアーなど、小浜の海を通じてSDGsを考える機会も検討していくという。
ぜひあなたらしい「海遊び」体験を見つけて欲しい。
■ シー・テクニコ
・住所:沖縄県八重山郡竹富町字小浜3400-38
・Tel:090-6867-4071
・HP:https://ishigaki-snorkel.info/・Instagram:https://www.instagram.com/seatechnico/