〜この記事は、株式会社JTBふるさと開発事業部と合同会社イーストタイムズが共同で取り組んでいる「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」から生まれたハツレポです〜
目次
「KOJI CLEAR」とはどんな飲み物なのか
「KOJI CLEAR(コージクリア)」とは原材料である糀、米、水だけで作った全く新しい発酵飲料です。
同じ原材料の「甘酒」とは異なり、味は、甘さ控えめで酸味とのバランスが取れており、りんごジュースやスポーツドリンクに似た飲み心地。濁りがなく、透明なのも特徴です。
「KOJI CLEAR」を作った秋元衆平さん
「僕はこの『KOJI CLEAR』とノンアルコールビールを1:1で割った『コージノンビア』という飲み方が一番好きなんですよ」と話してくれるのは、「KOJI CLEAR」を作った株式会社エスの代表取締役、秋元衆平(あきもとしゅうへい)さんです。
秋元さんは、1984年、秋田県大仙市に生まれました。実家は「秋元酒店」という小売の酒屋さんを営んでいます。
もともと一般企業でPRの業務を行っており、宇宙開発企業にも在籍していました。その傍らで、「KOJI CLEAR」を製造販売するために株式会社エスを立ち上げました。
お酒が飲めない酒屋の息子だから「KOJI CLERA」はできた
「普段から気軽に飲めて、あまり罪悪感を覚えない元気になる飲み物を作りたかったんです」と話す秋元さんは「実は僕はお酒があんまり飲めないんですよ」と笑いながら話します。
そんな酒屋の息子の秋元さんは甘酒に着目します。「甘酒は『飲む点滴』と呼ばれるくらい栄養価が高く、古くから飲まれているものなので、それをベースになにかできないかなって思ったんです」。
きっかけは他にもありました。
「どうしたら地域社会や地元に貢献できるかと考えて、秋田県が持っている糀文化や技術を使って、なにかプロダクトを作ったら面白いのではないかと思ったんです」。清酒の売れ行きが鈍り、酒造業界が困っている状況は、ここ秋田県大仙市でも同じです。秋元さんは、実家が酒屋ということもあって、このような状況を実感しやすかったのかもしれません。
「KOJI CLEAR」開発秘話
「糀の種類を変えただけで、仕上がりの味が全く変わってしまうんです」と秋元さんは「KOJI CLEAR」を作るときの苦労を教えてくれました。
様々な糀の組み合わせを試しながらレシピ開発を行い、試行錯誤を繰り返すプロセスが大変だったようです。
その工程があり、現在の「あめこうじ」(秋田県が特許を持っている麹)と白麹(焼酎などを作る際の麹)の組み合わせができました。
そして、開発から販売を行う間に新型コロナウイルス感染症の影響を受けます。「容器のボトルは海外から取り寄せているのですが、船が来ない状況が続いて予定が全て後ろ倒しになってしまいました」。
目指すは世界!「KOJI CLEAR」の育て方
「最初の目標は『KOJI CLEAR』をグローバルブランドにすることです」と話す秋元さん。日本だけではなく、ヨーロッパやアメリカを中心に世界中で楽しんでもらいたいと語っていました。
そんな「KOJI CLEAR」はまだ完成していないとのこと。今は通過点の一つであり、今後はレモンや柚子などのフレーバーや、炭酸などを入れてバリエーションを増やすなど、試行錯誤を重ねて完成品に近づけたいと話していました。
きっかけ一つで楽しくなる。株式会社エスの目標
「株式会社エスは、なにか新しいきっかけを作り続けていきたいと思っています」と秋元さんは会社の目標を教えてくれました。「KOJI CLEAR」を通して、清酒の売れ行きが伸び悩み困っている酒造会社の技術と糀を用いて「新しいものができる」というきっかけを作ることができました。
「全く違う分野でも、株式会社エスならなにか新しいきっかけをつくることができるのではないかと思っています」と最後に語ってくれました。