〜この記事は、株式会社JTBふるさと開発事業部と合同会社イーストタイムズが共同で取り組んでいる「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」から生まれたハツレポです~
「古株(こかぶ)牧場」は滋賀県の中央部・竜王町にあります。
同じ敷地内にある「古株牧場」の直営店「湖華舞(こかぶ)」では、牧場の牛乳を加工したチーズやジェラートなどの販売も行っており、中でも「つやこフロマージュ」というチーズは、日本最高峰のチーズを競う「Japan Cheese Awards」で2014年に金賞に輝いた実績があります。
今回は「湖華舞」の店長である中原明美(なかはら・あけみ)さんに、「古株牧場」の事業に対するこだわりや思いについてお話を伺いました。
目次
約50年続く牧場の牛を大切にする姿勢
明美さんは2005年に創業した「湖華舞」の2代目店長です。
お母様が始めた「湖華舞」を学生時代からお手伝いをしていたことで自然と店長に就任し、16年間「湖華舞」を守り続けています。
「古株牧場」は1975年に創業し、明美さんのご家族が経営しています。
牧場では牛たちが元気でいられるように牛の体調には常に気を配っているそうです。もし牛が体調をくずして薬を飲んだ場合、その牛の牛乳には薬の成分が入っている可能性があるため廃棄しなければなりません。
せっかく牛が出してくれた牛乳を廃棄しないためにも、牛のケアは欠かさないそうです。
取材中、明美さんから、牛から牛乳を「もらう」という言葉を何度か伺いました。
筆者は明美さんが「牛が牛乳を出してくれることは当たり前ではなくありがたいこと」なのだと、心に刻んでいるからこそ出る言葉だと感じました。
6次産業と循環型農業「古株牧場」の2つのこだわり
「古株牧場」のこだわりの1つ目は、「6次産業」です。
牧場の敷地内に直売店があることから、牧場で牛からもらった牛乳をそのまま加工し販売しています。酪農畜産としての1次産業、加工の2次産業、そして販売の3次産業をすべて掛け合わせた6次産業を展開しています。
2つ目のこだわりは「循環型農業」です。
「古株牧場」では、酪農以外に稲作と近江牛の肥育も行っています。稲作で出る稲わらを牛に与え、牛のフンは稲作の堆肥にしているそうで、見事な循環が成り立っています。
稲わらも堆肥も大切な資源として扱っており、「古株牧場」が取り組む循環型農業は地球にやさしく素晴らしい取り組みだと筆者は感心しました。
チーズの裏にあるストーリーを想像して楽しんでもらいたい
高い評価を得ている「湖華舞」のチーズは、明美さんの妹さんがフランス留学を経て学んだことを活かして作られているそうです。
ふるさと納税の返礼品であるチーズ詰め合わせについて伺うと、「詰め合わせの中にあるチーズのそれぞれの違いを楽しんでもらいながら、1つのチーズが出来上がるまでのストーリーにも思いをはせてもらえたらうれしいです。数ある返礼品の中から、古株牧場のチーズを見つけてくださり、ありがとうございます」と、明美さんは丁寧にお話してくださいました。
「湖華舞」では、明美さんがこだわり抜いて作ったジェラートも食べることができます。
季節ごとにさまざまなフレーバーが販売されていますので、ぜひ現地にも足を運んでみてくださいね。