ごうごうと流れ落ちる滝の音が余計な雑音を打ち消し、次々と変化し続ける水の流れは見飽きることがない。
和歌山県かつらぎ町花園新子にある金剛の滝は、私の好きな和歌山の魅力の一つだ。
この滝の歴史は意外にも浅く、その誕生は今から68年前。
昭和28年7月18日、旧花園村(現在のかつらぎ町花園地区)は、のちに紀州大水害と呼ばれる豪雨により壊滅的な被害を受け、多くの尊い命が奪われた。
このときの大規模な山崩れが有田川をせき止め、天然ダムを出現させた。しかし、その直後の台風13号の増水で決壊したため、岩盤を切り開き、放水してできたのがこの滝だ。
今では周辺にグラウンドやオートキャンプ場が整備され、夏には滝壺が天然のプールとなり、涼を求める多くの観光客でにぎわっている。
アクセス:京奈和自動車道かつらぎ西ICから車で55分。
(溝口善之さんの投稿)
※このハツレポは「和歌山ローカル情報発信Lab.」から転載しました。