「隠すため」から「自然でオシャレ」に。ウィッグと心のケアで山形から全国に広がった女性社長のビジネスモデル【山形県飯豊町】

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▲お客様のお話をじっくり伺いながら接客する長谷川社長

 

山形の小さな町に「薄毛に悩む女性の悩みを解決するウィッグ」のデザインを手掛けている小さな美容室がある。大手メーカーが出来ない「悩みをとことんお伺いする」カウンセリングで、お客様目線のデザインで作られたウィッグが全国から注文が集まっているという。

株式会社SpringLight代表取締役で「エイジングケア専門美容室fringe」を運営する長谷川浩子さんは「薄毛の方には誰にも悩みを打ち明けられないストレスがある」と話す。お客様にしっかり寄り添うことで地方から全国へと認知度を上げた。

その人らしさを表現しながら、人には話せない心の悩みを解決する自然な見栄えの「バレない」ウィッグの魅力に迫った。

 

薄毛に悩む方の心のサインを汲み取った「バレない」ウィッグ

薄毛に悩む方にとって「急にフサフサしたらむしろ不自然」なのだそう。

もともと結婚するまでは東京の田園調布の美容室で人気スタイリストだった長谷川社長。結婚を機に夫の故郷である山形県飯豊町(いいでまち)に移り住んだ。夫の事業をサポートしていたがキャリアを生かして自身でも開業。2022年の春に法人化した。

順風満帆ですねと聞くと「初めは一日の売上が5,000円という日もありました」と長谷川社長。あるきっかけから「薬剤サポート美容師」(山形県美容組合が認定している特別な資格)に認定され、抗がん剤の副作用による脱毛や肌荒れに悩まれている患者さんを支援する美容師となったそうだ。

このデリケートな分野では「自然でバレない」が常に求められた。そして「『バレない』は薄毛に悩む女性の、心のお悩みそのものを表すサインだとわかった」のだという。お悩みが解決すれば「隠すため」から「自然でオシャレ」にお客様のニーズが明確に変わった。「自然でバレないウィッグ」にたどり着いた理由がわかった。

▲画像の生年月日の表示部分は加工しています

「増やすから減らすへ」真剣に悩んでいる方に寄り添った答え

長谷川社長が大切にしているのが「真剣に悩んでいる方の立ち位置で考え、その方の価値観を受け入れること」。

その想いはそのままカウンセリングに生かされているという。

それは美容師としてお客様とのコミュニケーションから自然と学んだ極意だ。そして薄毛の方の「誰にも話せない」という想いを一手に引き受け、その想いから導き出したニーズを商品として形にした。

「50代なのにフサフサしていたらかえっておかしいでしょ!」というお客様の声を反映した「毛量4割減の部分ウィッグ」シリーズ、その名も「美人ウィッグ」だ。

 

コツコツ「無料SNSの積極活用」から全国展開へ

薄毛に困っている人に、長谷川社長が声を届けたのはSNSの発信から。長谷川社長は山形から毎日コツコツと様々なSNSへの投稿を続けた。

特にブログとYouTubeに力を入れていたところ、あるとき「毛量4割減」を伝える動画がバズった。「ウィッグを使って毛量を増やす」という業界の通説の真逆にある、「自然に増やすには減らして欲しい」というお客様の真実の声に対応して製作したウィッグについて話した動画だ。

毎月、横浜と大阪へ出張して全国のお客様との個別カウンセリングを開催しているが、この動画配信以降は「確実にカウンセリングの予約が増加した」そうだ。

 

さらに気軽にお客さまに寄り添う場所づくりを目指して

長谷川社長は、さらに気軽にお客さまに寄り添うために「いつでもご相談に乗ることができる、対面で会員制のエイジングケア専門美容サロンを持ちたい」と話す。

店舗を持つリスクはあるが、今後は「女性の髪のお悩みを解決するための想いと、ノウハウを分かち合える仲間を増やしたり、カットもカウンセリングもできるウィッグデザイナーを育てたい」と事業の展開にも意欲的だ。
そして「50代でもバリバリとお仕事やプライベートを楽しむ女性を応援したい」と決意を語った。

本拠地山形県飯豊町のサロンも、横浜と大阪の個別カウンセリングも完全予約制。

お問い合わせはブログから▶︎ https://ameblo.jp/hiroko-h-hiroko/

 

前田 明子

前田 明子

東京都足立区

第6期ハツレポーター

東京都葛飾区亀有生まれ、満3歳からずっと東京都足立区在住。

本業の集客目的ではじめたツイートで1000日間、100文字3投稿を継続したTwitter継続おばちゃん。合計30万文字の発信から文字で人と繋がる楽しさ発見。現在母の自宅介護中『書くなら自分の時間で出来るよね』とライティングを学ぶ。書く事で共感の輪を拡げます。