特産の巨峰を生かしたクラフトビールでまちおこし。「フロイント」はドイツ語で「友達」。社名に込めた意味【愛知県大府市】

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〜この記事は、株式会社JTBふるさと開発事業部と合同会社イーストタイムズが共同で取り組んでいる「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」から生まれたハツレポです〜

 大府市は、愛知県の西部・名古屋市の南に位置する都市です。名古屋市の陰に隠れてあまり知られていない自治体ですが、この大府市に地元名産の巨峰を生かしたクラフトビールが誕生しました。合同会社フロイントが提供する「OBUBEER(オオブビール)」です。2021年に醸造を始めてから、「ずっとこんなの欲しかったんだよね」などの声とともに、作ると完売を繰り返す大府市の名物になりつつあります。

 立ち上げたのは、大府市の商工会議所青年部に所属し、地元で金属加工会社を経営する島岡亮司さん。きっかけは、「利益云々ではなくて、地域をもっと良くしたい。その起爆剤にしたい」という想いでした。その想いに呼応するように、同じ商工会議所メンバーで以前から繋がりのあった星崎政和さんが加わり、そしてお隣の知多市の醸造家で、学生時代の後輩が醸造施設を、さらに祖父が急逝し農業を継ぐのに困っていた農家の友人が巨峰を提供してくれて、あっという間に商品化が実現。社名の「フロイント」はドイツ語で「友達」という意味だそうですが、この社名に込めた「友達」のつながりが見事に功を奏した形です。

大府市には誇れる魅力が無いようで…実はある!

 今回のオンラインでのインタビューには、島岡さんの他に共同経営者の星崎さんも飛び入りで参加してくれました。「大府市には市外の人に紹介できる魅力がなかなかない」と話す大府市出身の島岡さんに対し、お隣の東海市出身の星崎さんは「実は大府市には魅力が沢山ある」と語りました。星崎さんが紹介してくれた大府市の魅力は、広大な敷地の森に囲まれた「あいち健康の森公園」や、温泉が併設し、OBUBEERも直販しているあぐりタウン「げんきの郷」、すっかり大府市の名物になった「おおぶ桜ハナモモ」など、地元の人には気がつけない魅力が沢山あるそうです。それらに加えて、「OBUBEER」という強力な名物が、大府市に新たに誕生しました。

同じく名産のシャインマスカットを使い増産体制構築へ

 OBUBEERは、お隣の知多市の「OKD KOMINKA BREWING (OKD)」という醸造所の設備を借りて醸造されています。そのため、醸造タンクに空きのあるタイミングでしか醸造ができず、安定した供給が難しかったのですが、OKDの醸造所内に専用の醸造タンクを設置させてもらうことで、増産・安定供給を可能とする計画をしているそうです。また、大府市で同じく名産のシャインマスカットを使ったクラフトビールの醸造や、コロナ禍では難しかった飲食店への生ビールでの展開も計画中とのことで、大府市がますます楽しい場所になりそうです。

 地元の素材を生かし、「友達」とのつながりが織りなすOBUBEERをぜひともご自宅でお楽しみください。そして、地元の人も気づかない魅力が眠っている大府市をぜひとも訪れてみてください。

栗田宏昭

栗田宏昭

ローカリティ管理者

神奈川県平塚市

第1期ハツレポーター

全米住みたいまちNo.1に選ばれた「ポートランド」で「コミュニティ開発」を学び、「ローカル」の重要性を叩き込まれた。地元の神奈川県平塚市でローカル市民メディア「平塚市民プレス」の立ち上げ経験があり、第二の故郷であるポートランドのカルチャーをクラフトビールと一緒にサブスクパッケージ販売する「桜泥棒BEER」を準備中。

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