3500個のミニかまくらと人々の心に火をともそう。横手の雪まつり「かまくら」がサポートスタッフを募集。観光では味わえない感動を共に!【秋田県横手市】

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あきたの物語」は、物語をとおして「関係人口」の拡大を図ることで、県外在住者の企画力や実行力を効果的に生かした地域づくりを進め、地域の課題解決や活性化を促進する事業として秋田県が2023年度から始めました。秋田県や秋田にまつわる「ローカリティ!」のレポーターや地域の関係者が、秋田県各地の人々の活動を取材し「あきたの物語」を執筆して秋田県を盛り上げています。

東北の冬祭りを代表する横手の小正月行事「かまくら」が2024年も開催されます。かまくらの歴史は古く、地域住民や国内外からの観光客に広く愛されています。4年ぶりに秋田と台湾の直行便が就航したことでインバウンドでも注目が高まるかまくらに向けて、運営を担う(一社)横手市観光協会ではサポートスタッフを募集します。スタッフならではのかまくらの楽しみ方はどのようなものでしょうか。事務局長の高橋信行さん(51)にお話をお伺いしました。

450年前の武家の祭りと商人の祭りに子どもの雪遊びが融合。昭和の時代に皆がイメージする「かまくら」に

秋田県内では、各地で小正月行事の雪まつりが行われています。横手のかまくらもその一つです。秋田のみならず、東北・日本を代表する冬のシンボルとして、かまくらを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

そんな横手のかまくらの起源は約450年前に遡ります。横手川の内側(内町)に住む武家の火祭りと、外側(外町)に住む商人の水神様を祀る祭りが融合し、子どもたちの雪遊びを取り入れる形で今のかまくらの原型ができたと言われています。昭和になると、天井にむしろをかけ、入り口にござを敷くようになり、現在のかまくら(モデルかまくら)が出来上がります。かまくらの中で近所の子どもが甘酒を振る舞い、振る舞ってもらった大人が子どもたちにお返しをする風習は形を変えて今でも残っています。

昭和初期のかまくら。当時は各家ごとに作っていた

横手市の公式HPによると、かまくらが地域の祭りとして開催されたのは昭和27年のこと。祭りは今年で72年目を迎え、地域の人のみならず、国内外の観光客に愛されています。

約20基のかまくらと、4200個のミニかまくらが織りなす非日常の幻想風景。お祭りを通じて生まれる人と人の繋がり

横手のかまくらは、毎年2月15日と16日(それぞれ18:00〜21:00)に開催されます。2024年は、横手市役所前、横手公園、二葉町通り、羽黒町(旧片野家)の4つの会場で合計約20基の大きなかまくらが設置され、横手南小学校校庭と蛇の崎川原(じゃのさきかわら)に並べられた約4200個のミニかまくらにろうそくを点灯します。その様は圧巻で、訪れた人は「思っていたよりはるかに大きくてきれいだった」「子どもたちとの触れ合いがホッコリする」と感想を残していくそうです。

旧家の前のかまくら。訪れた人の予想を超える大きさに、匠の技が光る

祭りでは、かまくらの展示や子供たちからのおもてなしに加え、横手市物産協会や露天商の出展(四日町)も予定されています。地元の子どもたちにとっては、かまくらの時期は夜に外で遊べる特別な日。高橋さんも「子どもの頃は、公に夜ふかしできるのが楽しかった。今もかまくらの時期は忙しいですが、気持ちが明るくなります」と振り返ります。

かまくらは地元の人たちに愛され続けており、横手市観光協会の調べによると2日間の来場者はなんと約30万人に上るそうです。コロナの前は外国からもたくさんの観光客が訪れており、高橋さんは「4年ぶりに秋田空港と台湾の直行便が就航したので、国内外から多くの人に訪れてもらえたら嬉しいです」と期待を込めます。一方で、少子高齢化に伴う祭りの担い手の減少という課題もあります。そこで欠かせないのがサポートスタッフの力です。

地域の人と共に、ミニかまくらに火をともす。サポートスタッフならではの楽しみ方

サポートスタッフの役割は、地元の中学生らが作った蛇の崎川原の3500個のミニかまくらに、有志のボランティア「灯り点し隊(あかりともしたい)」とともに、ろうそくで火をともすことです。

これまで、点灯ボランティアには地元の大人や高校生が参加してきました。この活動を通じて、横手の市民、地域社会の一員であることを実感する人も多いそうです。また、「灯り点し隊」の活動には地域外からの参加があるのも特徴です。2014年からは、地域のグルメを楽しむ祭典「B-1グランプリ」のご縁で福島県郡山市の日本大学工学部の学生たちが、日帰りバスで点灯ボランティアとして関わっています。このような取り組みを通じて、横手に深い関わりや愛着を持つ関係人口の輪が広がっているのです。

蛇の崎川原のミニかまくら。一面に広がる3500個に点灯される様は圧巻

観光客でなく、スタッフとして横手のかまくらに参加することの意義について、高橋さんは「外から来たお客さんの感動を自分ごととして味わえる、裏方ならではの充実感があると思います。これまでに参加したボランティアの方は『寒いのが良かった』と、寒さの体験を魅力に挙げる人もいました」と続けます。地域の人と寒さを共にすることで、地域の人との仲間意識が芽生えることがサポートスタッフとして関わることの魅力の一つと言えるのかもしれません。

祭りが終われば春の足音。かまくらだけじゃない横手との関わり。

「かまくらは、地域の人にとって季節の節目を感じる大切な行事です。冬の秋田は雪に閉ざされてしまいますが、祭りを通して、少しでも地域を明るくしていきたいです。お祭りを通じてみんなが家から外に出て、人と人の繋がりを作ることにも価値があると思います」と高橋さん。

秋田では、小正月行事を楽しみに厳しい冬を過ごし、小正月行事が終われば、雪解けや春の訪れに向けて気持ちを切り替えるのが伝統です。お祭りは参加する・しないに関わらず、地域の人たちのアイデンティティを確認する場としても大切なものです。

「ハッキリした四季それぞれの祭りを是非味わって欲しい」と語る横手観光協会の髙橋事務局長

横手では、かまくらの他にも、春の桜まつり、夏の送り盆まつり、秋の菊まつりと、季節を彩る祭りが目白押しですが、高橋さんは「かまくらをきっかけに、横手のことを好きになってもらって他の祭りにも関わってくれたら」と、サポートスタッフや観光客の、横手との継続的な関わりに期待を込めます。ハッキリした四季、おいしい食べ物、人の温かさが魅力の横手。観光で訪れるのももちろん楽しいですが、ミニかまくらと来場するお客さんの心に火を灯す活動に参画し、一味違ったディープな横手を体験してみてはいかがでしょうか。

サポートスタッフの活動内容(関係人口としての関わりしろ)

・蛇の崎川原のミニかまくら、3500個の点灯作業、ミニかまくらの補修作業

・SNSなどでの発信を通じたイベントの広報活動 など

イベント情報

日時:2024年2月15日(木)、16日(金)※1

   ミニかまくらへの点灯作業はそれぞれ15:00〜を予定しています。

場所:蛇の崎川原 〒013-0017 秋田県横手市蛇の崎町2 ※2

※1 2月16日は撤収作業があります

※2 宿泊先・交通については各自ご負担でお願いします

連絡先

一般社団法人 横手市観光協会

〒013-0023秋田県横手市中央町8番12号(ふれあいセンターかまくら館内) 

TEL:0182-33-7111 FAX:0182-33-7113

お問い合わせURL

担当者:高橋信行事務局長

畠山智行

畠山智行

神奈川県横浜市

副編集長

ローカリティ!エヴァンジェリスト
ふるさと:
宮城県仙台市(出身地) 
秋田県湯沢市(自分で選んで移住した土地その1) 
神奈川県横浜市(自分で選んで移住した土地その2)

何気ない日常がどんなに尊く、感動に満ちているか、そのことに読者の皆さんが気付けるメディアに成長させていきたいと思います!

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