祭りの伝統は400年、からみアメ体験と秋田犬とのふれあいで「大館っ子」を体験してみよう!大館アメッコ市サポートスタッフ募集【秋田県大館市】

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あきたの物語」は、物語をとおして「関係人口」の拡大を図ることで、県外在住者の企画力や実行力を効果的に生かした地域づくりを進め、地域の課題解決や活性化を促進する事業として秋田県が2023年度から始めました。秋田県や秋田にまつわる「ローカリティ!」のレポーターや地域の関係者が、秋田県各地の人々の活動を取材し「あきたの物語」を執筆して秋田県を盛り上げています。

四季折々の自然と食を楽しむことができる秋田県大館市(おおだてし)。2023年10月29日にJR大館駅駅舎がリニューアルオープンし、「忠犬ハチ公」が生誕100年を迎えたことを記念するイベント(通称HACHI100)も行われるなど、地域が盛り上がっています。

そんな大館の冬を彩るのが、400年以上前に始まった大館市の伝統行事「大館アメッコ市」(以下アメッコ市)です。2024年は、2月10日(土)、11日(日)の2日間行われ、近隣の地域住民だけでなく、県外から訪れる多くの人たちで賑わいます。アメッコ市の実行委員事務局を担う「一般社団法人大館市観光協会」ではコロナ禍以降の、来場者数の増加に備え、サポートスタッフを募集しています。祭りの魅力や、サポートスタッフならではの楽しみ方について、大館市観光協会で専務理事を務める畠山喜満(はたけやま・よしみつ)さん(73)にインタビューをしました。

約400年の歴史を持つ「大館アメッコ市」。木の伐採、飴包みは全て手作業で

大館市観光協会によると、コロナ禍前には、約10万人の観光客が訪れたという大館市の伝統的な冬の行事「大館アメッコ市」。厳しい寒中に青い空と白い雲、そしてミズキの木に飾られたピンク色の飴が鮮やかなその風景の起源は、天正年間に遡ると言われています。400年以上も続くその風景は、未だに消え去ることなく、地元の人たちの目に映ります。1972年に観光協会等が主催の祭りとして開催された「大館アメッコ市」は「おおまちハチ公通り」を会場に行われます。通り周辺には寺が4箇所あり「その近隣に住む農家の人たちが冬は飴を作り、小正月に売っていたのではないか」と畠山さんは昔の様子を話します。

全て手作業で行われるアメ包み作業の様子。地域団体の協力が必要不可欠

大館の街では、飴やお札を飾り付けた枝アメは、年明けから少しずつ見かけることができます。飾り付けに使うミズキの木の準備はとても骨の折れる作業で、11月上旬から剪定(せんてい)が始まります。行事に適したミズキを探して伐採後、飾り付けに適する状態のミズキを選定しますが、半分は使えないのだそう。また、用途に合わせて枝を切り揃えますが、その数、飾り用は高さ約3.8mが65本、お土産・販売用は80cmほどの大きさが数百本あり、これを全て手作業で行います。さらに、飾り付ける飴も一つずつ手包みなのだそうで、本番に向けた準備にかかる手間の多さに驚かされます。

「からみアメ」で「大館っ子」気分を味わいながら、個性豊かな秋田犬と接するアメッコ市の楽しみ方

アメッコ市に行ったらぜひ試したいのが「からみアメ」の振る舞いです。割り箸の先にとろ〜り伸びる飴を絡めて食べるのですが、昭和の頃、子供たちに飴を売って、紙芝居の読み聞かせをしたそうで、当時のような昔懐かしい味を体感できます。地元の人が飴を割り箸に絡めて「はい、口開けて〜。」と言ったら、迷わず口に飴を入れてもらうことをおすすめします。2023年はからみアメに100mほどの待ち列ができたそうですが、飴を待つことも楽しみのうちかもしれません。そして、この日だけは、「大館っこ」(アメッコに慣れ親しんだ大館の市民)になった気分を味わえるかもしれません。

大館っこになった気分を味わえる「からみアメ」の振る舞い。毎年長蛇の列ができるそう


また、アメッコ市では様々なステージイベントがありますが、見逃せないのが10年前から開催している秋田犬のパレードです。公益社団法人秋田犬保存会の協力のもと、2023年は飼養者に連れられた10頭の秋田犬が一同に介しました。コロナ禍前はステージを1頭ずつ歩いてもらったそうですが「秋田犬は飼い主には忠実なものの、犬同士は相性がよくないことがあるため、犬の並び順を決めることに一苦労でした。冬の白い雪道を元気に歩く、様々な個性ある秋田犬を見るチャンスは滅多にないので、是非、お客さんとして、サポートスタッフとして、祭りに足を運んで欲しいです」と畠山さんは期待をこめます。

課題は飴の確保や、限られた時間での会場準備。実行委員の創意工夫を支えるサポートスタッフの力。

そんな楽しみがいっぱいのアメッコ市、主役はなんといっても飴です。しかし、この飴を確保するのも大変だそうです。かつてはアメッコ市のためだけに飴を作る農家さんがいましたが、店を閉めたり継ぎ手がいなかったりで、飴作りの担い手は減少しています。そこで、飴の販売数量を確保するために、飴を地域外から取り寄せる工夫もしているそうです。「2023年は3万個(枝アメ用として用意した飴)が完売でしたが、店によっては2日目のお昼前には売れ切れてしまうケースもあったので、2024年は多めに仕入れて対応したい」と畠山さんは話します。

おおまちハチ公通りのアメッコ市の準備の様子。交通規制後〜開場、閉場〜交通規制解除のそれぞれ2時間が勝負

また、スタッフの確保も課題です。アメッコ市初日は朝8時に交通規制されてから祭りが始まる10時までの2時間で、限られたスタッフ人員で全ての準備を行わなければなりません。2023年は、地元の高校生7〜8名がボランティアでお手伝いをしたとのことですが、2024年のアメッコ市では、ハチ公生誕100周年をきっかけに、大館市とつながりのある渋谷区を始め、他地域に住む人たちからもサポートスタッフを募りたいと考えています。

アメッコ市の会場設営や運営、来場者の案内や誘導などに関わる活動を、地元市民と一緒に共にすることで、観光としての体験だけでは味わうことのできない、人と人との深い心の交流が生まれ、地域に対して特別な思いと愛着を感じ、その後も地域との関わりを持ち続けたくなるのではないでしょうか。

「食」で大館の魅力を感じてほしい。アメッコ市から広がる大館との関わり

大館アメッコ市の要「白ひげ大神(しらひげおおかみ)」が大館の山「田代岳」からアメを買いに歩いてやって来る、そして大神は足跡を見られまいと吹雪を起こして帰って行くという言い伝えがあるように、不思議と大館アメッコ市では吹雪くのも、大館ならではの風景です。地域の人と一緒にこのような風景を味わうのも、サポートスタッフならではの楽しみ方です。

畠山さんに大館市の魅力を尋ねると、「人口7万人ほどの大館市ですが、お米を使った『きりたんぽ鍋』や日本三大地鶏のひとつである『比内地鶏』の親子丼、さらに鉱山のあった街なので馬肉も最高です。他にも大館ならではの美味しいものがたくさんあります」と “食”を一番の魅力に挙げました。

大館市観光協会専務理事の畠山喜満さん

インタビューの最後、「アメッコ市の露店では、あつあつのきりたんぽ鍋を始め、大館の味覚を楽しむことができます。また、『秋田犬の里』で見学できる秋田犬を現在の1頭から3頭くらいまで増えればと思っていますのでぜひ、大館に訪れ、当館にご来館いただき、秋田犬に会いに来てもらえたら嬉しいです」と、祭りにたくさんの人が訪れてくれるよう期待をこめました。是非、観光だけでは味わえない大館の魅力を、地域の人と共に味わってみてはいかがでしょうか。

【サポートスタッフの関わりしろ】

・アメッコ市当日の会場場設営
・当日の来場者の案内や誘導
・その他、当日の実行委員会のサポート
・SNSなどを通じた祭りのPR活動支援

【連絡先】

大館アメッコ市実行委員会事務局
0186-42-4360

公式Facebookページ
https://www.facebook.com/odate.amekko/?ref=hl

担当:畠山喜満 y-hatakeyama@mx32.tiki.ne.jp

田畑詞子

田畑詞子

秋田県秋田市

第1期ハツレポーター

1978年秋田県生まれ。清泉女子大学文学部英語英文学科卒。東京で就職後、いったん帰秋。2017年、横浜在住時にライター養成講座に通い、その後地元秋田でWeb記事の取材・執筆活動に携わるようになる。
日々の暮らしをブログに綴ったり、親しい仲間や縁遠くなった友人へ手書きのZINEを書いて送ったりと、書くことが好き。エッセイや小説へも関心がある。

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