希少な日本タンポポ畑を「撮り鉄」の聖地に!!タンポポを通じた地域の活性化を目指す【秋田県大仙市】

3 min 22 views
2026年5月13日筆者撮影

春から夏にかけて花を咲かせるタンポポだが、近年は外来種の西洋タンポポを見かける事が多く、日本固有種の「日本タンポポ」はその数を減らしている。

そんな状況の中でも、秋田県大仙市峰吉川地区には希少な在来種の栽培に取り組む合同会社「よしかタンポポプランニング」がある。会長の今野孝一さんは、約30年前に発見した一本の日本タンポポをきっかけに、現在は2万本まで増やす事に成功した。我々が街で見かける西洋タンポポは受粉を必要とせず繁殖力が高いが、日本タンポポは受粉を必要とするため増えにくく、その数は大きく減少している。

こうした背景から今野さんの活動が多くの人々から関心を集めている。

実は最近、この地が撮り鉄(撮影を主とする鉄道ファン)たちの新たな撮影スポットとして注目されつつある。

そこで今回は美しい日本タンポポの光景と新幹線の共演をテーマに記事を書くことにした。

撮影のキッカケはLINEでのやり取りから

今野孝一さん:2025年12月26日筆者撮影

今回筆者が撮影に至ったのは、今野さんとの何気ないLINEでのやり取りから始まった。大仙市で出している広報「だいせん日和」の公式Instagramを今野さんから教えて頂き、ちょうど日本タンポポが見頃を迎えていることを知り、筆者もタンポポ畑の美しい風景を撮影してみたいと思ったからである。

夕陽に輝く黄金のじゅうたん

日本タンポポの花:2026年5月5日筆者撮影

筆者が向かった「日本たんぽぽの里」には一面日本タンポポの花が咲き乱れていた。撮影当日は午前中あいにくの曇り空だったが、午後から天気が良くなり、五月晴れとなった。夕方に撮影したおかげで太陽の光を浴びたタンポポもイキイキとしているように見えた。

今野さんが言うには「環境が良くないとタンポポは育たない。裏を返せばタンポポが咲いているという事はその土地が非常に良いという事を示してくれる。日本の環境指標植物なんですね」とのことだった。

「日本たんぽぽの里」全景:2026年5月5日筆者撮影

日本タンポポと西洋タンポポの違い

読者の方々は日本と西洋のタンポポの見分け方をご存じだろうか?

実は日常で何気なく見るタンポポの大半は西洋タンポポである。では日本と西洋のタンポポはどのようにして見分ければいいのだろうか?

2026年5月5日筆者撮影

今野さんから以前伺った際に知ったのだが、まず見た目の違いは花の下の緑色の部分(総苞片(そうほうへん))が閉じているのが日本タンポポだが、逆に総苞片が反り返っているのが西洋タンポポである。繁殖方法も全く異なっている。

日本タンポポの花:2026年5月5日筆者撮影
秋田県にかほ市の勢至公園に咲いた西洋タンポポの花:2026年4月9日筆者撮影

種の作り方

・在来種のタンポポは受粉し、種を作る。
・外来種は受粉しなくても種を作る。

成長の仕方

・在来種は春と秋に成長する。
・外来種は一年中成長する。

発芽するタイミング

・在来種は種が飛んでもすぐには芽を出さず、秋や次の春に芽を出す。
・外来種はすぐに芽を出す。

これらを総合すると、西洋タンポポの方が繁殖力が高くあっという間に生息地を増やしていく一方で、日本タンポポは生息地を減らし、数が激減しているのも理解できる。だからこそ、よしかタンポポプランニングでは新たに日本タンポポの畑を作り、種の存続や自然環境の維持、そして地域の活性化につながるように努力しているのである。

「タンポポ」×「新幹線」の夢の共演

秋田新幹線こまち:2026年5月13日筆者撮影

2026年5月5日に日本タンポポを撮影した筆者だったが、5月12日に今野さんから新幹線がタンポポ畑の付近を通る写真も撮ってほしいとの依頼を受けた。翌日筆者は再び「日本たんぽぽの里」を訪れ、午前11時頃から撮影を開始し、新幹線が通る瞬間を待った。

綿毛となった日本タンポポ:2026年5月13日筆者撮影
タンポポの花と綿毛:2026年5月13日筆者撮影

わずかに残っている黄色い花と白い綿毛の対比が、ゴールデンウィークごろの様子とはまた違う美しさと素朴さを併せ持っていた。

在来線奥羽本線の車両:2026年5月13日筆者撮影

午前11時28分、新幹線を待っているよりも数分早く、在来線奥羽本線の列車がタンポポ畑を通り過ぎていった。

タンポポ畑を通り過ぎる秋田新幹線こまち:2026年5月13日筆者撮影

11時30分になり、ついに秋田新幹線こまちが現れた。シャッターチャンスとばかりに、筆者は新幹線を撮り続けた。筆者はよく風景写真を撮影しているが、「撮り鉄」を行ったのは今回が初めてである。

タンポポ畑を「撮り鉄」の聖地に

今野さんは以前から峰吉川のタンポポ畑を、鉄道ファンの撮影スポットにしようと計画していた。今年の2月に大仙市の市長と面談して、あぜ道を借りて道路や駐車場を作ろうと考えていたそうだ。Googleにも「日本たんぽぽの里」の画像が表示されるようになってからは、鉄道ファンを対象にしたPRも推進する予定である。大仙市側も今野さんと意見が一致しており、タンポポ畑を通じた広報活動に力を入れつつある。

今野さんは今まで、日本タンポポをどのようにして保護していくかに力を入れていた。しかし、これからは観光地としての魅力を県内外に広め、地域の活性化に力を入れていくようだ。

全国の鉄ちゃん達にも日本タンポポの魅力を是非とも知ってほしいと筆者は思う。

情報

日本たんぽぽの里 

住所:秋田県大仙市協和峰吉川字西野
最寄り駅:JR峰吉川駅から車で5分。

よしかタンポポプランニング

住所:秋田県大仙市協和峰吉川字高見47
TEL:018-838-7575
FAX:018-838-7576
タンポポ博士のショップ(よしかタンポポプランニングの公式ホームページ)
URL:https://yoshika-tanpopo.raku-uru.jp

だいせん日和 
公式Instagramhttps://www.instagram.com/p/DYB2aC-mHEc/?igsh=MWNvb2FlcnpodDE5Zg%3D%3D

亀田健太

亀田健太

1995年生まれ。生まれも育ちも秋田育ちで、大学時代に観光学科に所属してました。ローカリティ!の一員として秋田の魅力を発信していきます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です