自分が「スーパードライ」になる!?工場見学は“体験型”へ 守谷のビール工場で見た変化 【茨城県守谷市】

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ビール工場と聞くと、製造ラインを見学して試飲を楽しむ場所――そんなイメージを持つ人も多いだろう。

先日訪れた茨城県守谷市のアサヒビール茨城工場「スーパードライミュージアム」は、その印象とは少し違っていた。工場見学の枠を超え、大人も子どもも楽しめる“体験型ミュージアム”のような空間へと進化していたのだ。

「見学する工場」から「体験する施設」へ

館内に入ると、まず目を引くのは映像や展示を活用した演出だ。

単なる見学ではなく、五感で楽しめる革新的な体験コンテンツが満載。巨大なスクリーンでスーパードライの世界観に浸れる「スーパードライ シアター」や、酵母の目線で発酵タンク内を覗く「ザ・ダイブ」の迫力には圧倒された。中でも驚いたのは「ゴーライド」。まるでスーパードライの缶の目線で充填ラインを駆け抜けているような感覚を全身で味わえて、圧倒的なスピード感をリアルに体感できた。まさに自分がスーパードライになった気分が味わえる。

ビールがどのように作られているのかを学べるだけでなく、原料や製造工程を体感できる工夫が随所に施されていた。かつての工場見学といえば、製造ラインを見て終わりという印象もあったが、現在は来場者が楽しみながら学べる施設へと変化している。

大人はもちろん、子どもも飽きずに楽しめる内容になっていた。

近年は全国各地で工場見学施設のリニューアルが進み、単なる製造工程の見学から、体験や学びを重視した施設へと変化している。守谷のビール工場も、その流れを象徴する存在の一つといえそうだ。 

やはり魅力は工場ならではの試飲

工場見学の楽しみといえば、やはり試飲だ。できたてのビールを味わえる体験は、多くの来場者のお目当てでもある。製造工程を見学した後に飲む一杯は格別で、ビール好きにはたまらない時間だろう。

工場ならではの鮮度や臨場感も、この施設の大きな魅力の一つだ。

意外と印象に残ったのは「麦茶」

しかし今回、個人的に印象に残ったのはビールではなかった。ミュージアムショップで販売されていた麦茶だ。

ティーバッグタイプの商品で、その場で味わえるわけではない。気になってお土産として購入し、自宅に帰ってから飲んでみた。すると、その香ばしさに驚いた。

一般的な麦茶と比べて味わいが濃く、麦の風味がしっかりと感じられる。
普段何気なく飲んでいる麦茶とは少し違う印象で、思わず「おいしい」と声が出たほどだ。

ビール工場を訪れて、印象に残ったのが麦茶だったというのは少し意外だったが、それもまた工場見学の面白さなのかもしれない。

TX開業とともに変わった守谷

守谷市は、つくばエクスプレス開業以降、大きく姿を変えた街の一つだ。都心へのアクセス向上を背景に人口は増加し、新しい住宅地や商業施設が次々と整備された。

かつてはベッドタウンという印象が強かったが、近年は「住みやすい街」として名前が挙がる機会も増えている。今回訪れたビール工場も、そんな街の変化と無関係ではないように感じた。

単なる製造拠点ではなく、人が訪れ、学び、楽しむ場所へ。街が変わるのと同じように、地域の施設もまた進化している。

モノを作る場所から、人が集まる場所へ

近年は全国各地で、工場や製造拠点を観光資源として活用する動きが広がっている。ただ製品を作るだけでなく、体験や学びの場として価値を生み出す。

守谷のビール工場も、その流れの中にあるのだろう。かつて工場見学は、「製造工程を見る場所」だった。しかし今は、製品の目線に立ちそれを学び、体験し、思い出を持ち帰る場所へと変わりつつある。

守谷で見たビール工場の進化は、施設そのものの変化だけではない。地域の魅力を伝え、人を呼び込む新しい役割を担い始めているようにも見えた。

ビール工場がミュージアムへ――。

その変化は、発展を続ける守谷という街の姿とも重なって見えた。

※写真はすべて2026年5月筆者撮影

森下文望

森下文望

東京都大田区生まれ、千葉県流山市育ち(2歳から千葉県民となり、現在も千葉県在住です。)
現在は2児の母となり、お酒(特にビール)と食べ歩きが好きで、地方へ遊びに行った際はそこの郷土料理や地ビールを楽しんでいます!

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