「あきたの物語」は、物語をとおして「関係人口」の拡大を図ることで、県外在住者の企画力や実行力を効果的に生かした地域づくりを進め、地域の課題解決や活性化を促進する事業として秋田県が2023年度から始めました。秋田県や秋田にまつわる「ローカリティ!」のレポーターや地域の関係者が、秋田県各地の人々の活動を取材し「あきたの物語」を執筆して秋田県を盛り上げています。
かつては湖として琵琶湖に次いで日本第2位の大きさを誇った秋田の八郎潟。戦後から昭和40年代にかけ、八郎潟は世紀の干拓事業により埋め立てられ、その姿を大きく変えました。湖岸に住む人々の八郎潟への畏敬の念から、昭和42年に八郎潟の龍神である八郎太郎を祀り誕生したのが「八郎まつり」です。
太郎龍と辰子龍を呼び覚ませ!町内を練り歩く2体の神体
龍に姿を変えることになってしまった青年、八郎太郎の伝説は、同じく龍に姿を変えた美しい娘、辰子(たつこ)姫の棲む田沢湖や、八郎太郎が生まれたという十和田湖も登場する壮大な物語として知られています。
八郎まつりは日本最大級である長さ64m の太郎龍の神体と、長さ35mほどの辰子龍の神体が約80人の担ぎ手により旧昭和町の町内を練り歩き、2体の龍が、メイン会場であるJR大久保駅前広場にて出会うのがクライマックスです。また、メイン会場のステージでは、郷土芸能やライブなど、さまざまなイベントが行われます。
「まず一杯!八郎潟への郷愁と龍体の重さを味わい飲み交わしましょう」
「子どもの頃からまつりに参加するのは当り前で、大人になって龍を担ぐのが夢だった」と、語る八郎まつり実行委員長の川上正明さん(50)と、副委員長の鈴木壮二(54)さん。
龍の担ぎ手は地元の人や旧昭和町に関わる人が中心ですが、現在、八郎太郎物語に登場する3つの湖を擁する潟上市(八郎湖)、鹿角市(十和田湖)、仙北市(田沢湖)と、秋田県観光協会が連携し、その周辺自治体を含め、それぞれのまつりを盛り上げていこうと動き出しています。
そして、担ぎ手を広く募集するのには「この町だけではなく、遠方に住んでいてもこの地域に思い入れがあり、まつりに合わせて訪れてくれる方々や、周囲の地域の方々も一緒に盛り上がりたい」という、実行委員会の強い思いがあります。
龍体の長さは日本最大級で、重さも1tを超えるとか。その重さは高校生の柔道部員が音を上げるほどといいますが、疲れたら交代も可能。途中3か所で休憩もできます。
また、担ぎ手に事前申込すると謝礼もあるので見逃せません。
本来であれば太郎龍、辰子龍2体がそれぞれに町を練り歩いていましたが、ここ数年コロナの影響で中止が相次ぎ、やっと復活することができた昨年は、担ぎ手の不足により町を練り歩いたのは太郎龍だけ。メイン会場で鎮座する辰子龍に出会うという苦肉の策に出たそうです。
ここはぜひ、県内外から多くの方に参加していただき、「生きた」太郎龍と辰子龍の出会いを期待したいところ。
秋田らしく?「まず一杯!八郎潟への郷愁と龍体の重さを味わい飲み交わしましょう」という実行委員会のウェルカムな雰囲気のなか、日本最大級の龍体を担いだというレアな体験は、一生の思い出となるはずです。
「大久保駅前広場ではビアガーデンも開催されておりますので担いだ後は共に『まず一杯!』を楽しみましょう!」
情報
【第55回八郎まつり】
2023年8月11日(金)
○まつり当日の流れ
12:00~12:45 市民センター昭和館にて受付
13:00 八郎神社へバスで移動
14:00 龍体パレード開始
途中3箇所で休憩をしながら、龍体を担いで市内を練り歩きます。
16:00 大久保駅前広場到着
○謝礼
4,000円(下記より事前申込)
締切7月21日(金)
下記サイトに申し込みフォームがございます
https://www.city.katagami.lg.jp/soshiki/sangyoushinkoubu/shoukoukankoushinkouka/kankoukouryu/kankoevent/4192.html
○団体名
八郎まつり実行委員
twitter.com/taro_tatsuko
instagram.com/taro.tatsuko
八郎まつり実行委員長 川上正明
○問い合わせ
八郎まつり実行委員会事務局|(潟上市商工観光振興課内)電話:018-853-5350