奈良県御所(ごせ)市に「葛城一言主神社(かつらぎひとことぬしじんじゃ)」という、一言の願いなら何でも叶えてくれる神社がある。筆者の私はそのご利益を聞き、とある願い事をしに行ってみた。
葛城一言主神社に着くと私の周りには他に誰もおらず、風の音と砂利の音だけで雰囲気がある。いざ、拝殿の前にたち、お賽銭を入れ、願い事を心で唱えた。願いを一言で宣言し、振り返ると、高台から集落や山々が見える。背筋が伸び、何か覚悟が決まったような感覚になる。
私は、「模擬国連の世界大会日本代表団に入る」という願い事を唱えた。模擬国連とは私が大学時代やっていたディベートの1種で、代表団は全国から9人しか選ばれない。私は同期の中でも議論が上手い方ではなく諦めかけていたが、どうにか世界大会に挑戦したいという思いで、一言主神社に足を運んだ。
その後、代表団の選考では、書類を海外から郵送したり、面接で「ICTの未来」について聞かれICTの意味がわからないまま回答したりなど、アクシデントも。しかし、なんと、最終選考後、合格発表の名簿に私の名前が!
この神社で祀る一言主大神は『古事記』で、「吾は悪事も一言、善事も一言、言離の神、葛城一言主の大神なり」と残したとされ、地元の人に「一言(いちごん)さん」と呼ばれるようになり、一言の願いであれば何でも叶うと知られるようになったそう。
拝殿の前で、ちゃんと願い事を一言にまとめられるよう、事前に願い事を考えておくことをおすすめする。心願成就の水晶玉のお守りもあったので、今度行くときにはゲットしたい。また、何か迷ったり、何かやり遂げたりしたいときには、行ってみようと思う。
(南綾香さんの投稿)