知識ゼロから九州初の女性醸造家誕生。町への想いが老舗を動かした!【鹿児島県南大隅町】

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〜この記事は、株式会社JTBふるさと開発事業部と合同会社イーストタイムズが共同で取り組んでいる「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」から生まれたハツレポです〜

きっかけは「ビールとかどうですか?」という助言から

2021年3月、鹿児島県南大隅町(みなみおおすみちょう)に本土最南端となるクラフトビールの醸造所「Honey Forest Brewing(ハニーフォレストブリューイング)」がオープンしました。経営するのは、九州初の女性醸造家となる相羽ゆか(あいば・ゆか)さん。鹿児島県で高齢化率No.1の南大隅町にあっても、クラフトビールファンがこの店を目当てにはるばる関東から訪れることもあるそうです。

相羽さんは、もともと醸造知識はなく、ビールが特に好きだった訳ではないそうです。ご主人が趣味で飼い始めた日本みつばちの蜂蜜の美味しさに感動し、当時、南大隅町の観光面の強化のために招致されていた観光プロデューサーに「この蜂蜜を使って何かできないか」と相談したところ、「ビールとかどうですか?」という助言が。この助言がなかったら、自分がまさか醸造家になるなど想像もしていなかったそうです。

「まちおこしのためなら」と「宮崎ひでじビール」が全面的にサポート

いざ醸造所を立ち上げようと思っても、相羽さんには知識もコネもない。周辺の醸造所に見学に行ったところでほとんど何の情報も入ってこなかったそうです。そんな時に、醸造所の立ち上げについての講座があると聞き、大阪まで出向いて受講。さらにそこでは、醸造所立ち上げには醸造所での研修経験が必要と聞き、講座の先生にダメ元で相談。そこで紹介してもらえたのが、隣県にある老舗の醸造所の「宮崎ひでじビール株式会社」でした。

2020年に研修がスタート。研修現場では、知識もなく完全に素人の女性が来たことに騒然となったそうです。さらに、「ひとりでやろうとしてるの?」「醸造設備を揃えるお金はあるの?」など質問攻めにあい、計画や準備が不十分なまま醸造所の建設を始めていたという事実にとても驚かれたされたそうです。

そんな宮崎ひでじビールを動かしたのは、相羽さんの「南大隅町へのまちおこしへの想い」でした。南大隅町は「雄川(おがわ)の滝」など観光名所があり、観光客は来るがお土産などなく、観光客をおもてなしできていません。そんな町のために何かできないかという想いから始まった醸造所立ち上げは、やがて宮崎ひでじビールの全面的な支援をしていただくことになりました。お店のオープン後も支援が続いており、相羽さんは「ひでじチルドレン」を自称しています。

相羽さんの勇気と行動力が産んだ「Sun Sun ALE」を、ぜひご自宅で!

研修所で驚かれたことにも怯まず、ピンチをチャンスに変えた相羽さんは、2020年10月には醸造免許を取得し、2021年3月にはお店のオープンに漕ぎ着けました。相羽さんのこの勇気と行動力が生んだ商品こそが、南大隅町の特産品である「柑橘」と「はちみつ」を使用した「Sun Sun ALE(サンサンエール)」です。「Sun Sun ALE」は、「燦燦(さんさん)」と降り注ぐ太陽の光をめいっぱい浴びて育った南大隅産のフルーツ、この町から贈る「Yell」、ビールのスタイルを表す「Ale」を重ねて名付けられました。

ふるぽでの返礼品は、「Sun Sun ALE」3種6本の飲み比べセットです。ぜひ、ご自宅で、本土最南端の燦燦と降り注ぐ太陽の光を想像しながらお楽しみください。ご自宅で体験したあとは、ぜひ実際に南大隅町を訪れ、お店でしか飲めない「たんかんプレミアム」もご堪能ください。

栗田宏昭

栗田宏昭

ローカリティ管理者

神奈川県平塚市

第1期ハツレポーター

全米住みたいまちNo.1に選ばれた「ポートランド」で「コミュニティ開発」を学び、「ローカル」の重要性を叩き込まれた。地元の神奈川県平塚市でローカル市民メディア「平塚市民プレス」の立ち上げ経験があり、第二の故郷であるポートランドのカルチャーをクラフトビールと一緒にサブスクパッケージ販売する「桜泥棒BEER」を準備中。

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