北山村(きたやまむら)は全国唯一の飛び地の村です。和歌山県でありながら県内のどの市町村とも隣接せず、三重県、奈良県に囲まれた地理的に特殊な場所です。
村の面積の97%が山林で、令和2年度の人口は400人程度。そんな小さな村ですが、令和4年度のふるさと納税寄附金額は約9億6,663万円もあったそうです。こんなにも寄付金が多いのは村に「じゃばら」があるからです。じゃばらは柑橘系果実。北山村に自生していた1本の木から栽培が始まったそうです。
じゃばらには花粉症などのアレルギー反応を抑える成分「ナリルチン」が多く含まれています。他の柑橘類にも含まれるそうですが、じゃばらは群を抜いて多く含まれているそう。
これがマスコミなどで注目され、じゃばらは村の救世主となりました。
そんなじゃばらを存分に使ったじゃばらバーガーは、村内で行われる「桜祭り」など村のイベントで販売されています。
今回、北山村でしか食べられない「じゃばらバーガー」を村の人たちに誘われ作ってみました。
レシピ
鶏肉1枚をしっかり叩き、四等分に切ります。
その鶏肉を酒・じゃばら果汁につけ込みます。
漬け込んだ鶏肉の汁気をとり、片栗粉をつけ180度の油でこんがりと揚げます。
揚げた鶏肉をみりん、じゃばら果汁、醤油、砂糖の漬けタレにつけて鶏肉の出来上がり。
バンズは両面を軽く焼く。
マヨネーズをつけ、レタス、キャベツの千切り、鶏肉を挟んで出来上がり。
作りながら、村の人が教えてくれたじゃばらバーガーの秘密。「レシピも作り方も知っているが、じゃばら果汁は自分で絞ったものだとこの味はでない。硬い皮ごと絞らないとじゃばら特有の苦味がでないから。皮ごと絞った「じゃばらいず」の果汁が一番いい」。
ちなみに「じゃばらいず」は北山村役場で行われてきたじゃばら事業を民営化した、村100%出資の会社です。北山村のふるさと納税額がびっくりするほど多いのもこの会社が頑張っているから。
そう言えば、ナリルチンはじゃばらの皮に豊富に含まれているという。
皮ごと絞ったじゃばら果汁をたっぷり含んだバーガー、もしかすると村で花粉症の人は少ないのかもしれない。
早速「じゃばらいず」の「じゃばら果汁」を買ってしまいました。