フィリピン、セブの近くにあるカオハガン島は700人ほどの島民が住む、東京ドーム1個分の大きさの小さな島です。その日に必要なだけの食べ物を海で採り、採ったものを近所の人や家族と分け合って、助け合いながら暮らしています。
毎年3月から5月はほとんど雨が降らない乾季になります。
しかし、今年はエルニーニョ現象も相まって、特に厳しい乾季となりました。
2月から5月までに雨が降ったのは、片手で数えられるほど。
みるみるうちに芝生は茶色くなり、木々は葉を落とし、最後の力を振り絞って咲いていた花々も、少しずつ減っていきました。
葉っぱがあるうちはまだ暑さをしのげていたのですが、木々の葉っぱがなくなると、直射日光が地面に降り注ぎ、地面がどんどん乾いていってしまいました。
もともとサンゴが砕けてできた砂地が広がっているカオハガン島。
日に日に砂ぼこりがひどくなり、砂ぼこりによって喉を傷めてしまう人も出てきました。
さらに大変なのは、生活用水となる雨水が不足してしまうこと。
この3か月間、島の人々はわざわざ船を出して、他の島に水をくみに行っていました。
労力も必要ですし、水を買うにはお金もかかるので、誰もが雨が降ることを待ちわびていました。
そして先日、待望の雨が降ったのです!
みんなが喜び、水を溜めるための容器を慌てて用意し、石けんを持って樋の下に集まって雨水でシャワーを浴びる子どもたちは歓声をあげていました。
待望の雨を喜んだのは人だけではありませんでした。
たった2回の雨だけで、芝生にはうっすらと緑が戻り、木々には小さな芽が生えていました。
まさに植物が息を吹き返したのです。
今世の中には、海水を真水にする装置がたくさん出回っています。
お金を出せば、手に入るのかもしれません。
だけれども、簡単に便利さを手に入れてしまうことで、水があることが当たり前になってしまい、少しずつ自然に感謝する感覚を失ってしまうのではないか、そんな気もしてしまうのです。
私たちが日々生かされていることは奇跡で、すべてが当たり前ではない。
自然と共に生きるということは、自然の恵みだけではなく、厳しさにも感謝して生きるということなのかもしれません。
そして、自然に生かされているという感覚が、その日に必要なだけの食べ物を海で採り、採ったものを近所の人や家族と分け合うというカオハガン島の人々の生き方を支えているのかもしれません。
《カオハガン島の情報はこちらからご覧いただけます。》
◆カオハガン島の紹介動画
【『なにもなくて豊かな島〜カオハガン島〜』最貧の島が幸せな理由】
【フィリピンセブ地方のカオハガン島という美しい島に出会い、購入してしまった崎山克彦のお話 | 持続可能なコミュニティづくり】
【「私の住むカオハガン島の豊かな1日」 Video by 旅する鈴木】
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