着物を着て、500年以上続く五城目朝市でお散歩。いつもと違う体験をワンコインで!【秋田県五城目町】

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2023年11月5日(日)、2024年2月10日(土)開催予定!

あきたの物語」は、物語をとおして「関係人口」の拡大を図ることで、県外在住者の企画力や実行力を効果的に生かした地域づくりを進め、地域の課題解決や活性化を促進する事業として秋田県が2023年度から始めました。秋田県や秋田にまつわる「ローカリティ!」のレポーターや地域の関係者が、秋田県各地の人々の活動を取材し「あきたの物語」を執筆して秋田県を盛り上げています。

秋田県の中央部に位置する五城目(ごじょうめ)町には、500年以上続く五城目朝市という、町の中心部の通り沿いに多くの人が集まり露店を開く伝統があります。曜日に関係なく、2、5、7、0のつく日に開催され、地元の野菜や魚、果物、そして、きのこや山菜などのお店がずらりと並びます。

その朝市をさらに盛り上げる場として、朝市開催日が日曜にあたる日には「ごじょうめ朝市plus+(プラス)」が開催されます。この日ばかりは申請して許可が下りれば、誰でも自由な形で出店できるとあり、従来の朝市に加え、バラエティに富んだお菓子や雑貨、おもちゃなどの楽しいお店も並び、若い人や子供たちも集まり賑わいます。

その「朝市plus+」開催日に合わせ、貸衣装から着付けまでの全てを500円のワンコインでやってくれる「きもので朝市さんぽ」という、リーズナブルに非日常を体験できる素敵な取り組みがあります。

2023年10月15日(日)に開催された「きもので朝市さんぽ」では、県内各地から訪れた12名が、美しい着物を着て朝市さんぽを楽しみました。

着物を着ただけで、いつもと違う世界が見えた

10月も半ばを迎え、少し冷え込んだ朝9時過ぎ。

五城目朝市通りに面した「ちよだ五城目交流館」から華やかな着物を着飾った人たちが朝市に繰り出していきます。

それぞれが思い思いに露店に立ち寄り、商品を手に取ったりお店の人と会話をしたりしながら、買い物を楽しみます。

地元、五城目町から参加したという三浦佳奈子さんは、「地元のイベントなのに知らなかった。着物って着たり買ったりするのはハードルが高すぎて、特別なことがない限り縁のないものと思っていました。近くで楽しめる機会があってとてもいい、着物っていいですね」と笑顔で話します。

一方、男鹿市から参加したという高野純子さんは「着物を着たおかげで、お店の方と話すきっかけができて、人のあったかさを感じました。五城目朝市のことはずっと前から知っていましたが、山菜やキノコだけではなく、自家焙煎のコーヒーやカヌレなどのお菓子、雑貨などもおしゃれなものも売っていてとても楽しかった」と着物はもちろんのこと、朝市での買い物も楽しめたと話します。

※三浦佳奈子さん(左)と高野純子さん(右)

それぞれ別の知人に紹介をうけ参加されたお二人でしたが、着物を着ただけで会話も弾み、初対面とは思えない盛り上がりで朝市の買い物を楽しみました。「いつもと違う世界が見えた、もう一度家族や友人を誘って参加したい、もっとたくさんの人に知ってもらって有名なイベントになって欲しい」と話します。

「これが500円なら、このチャンスは逃すまい!」

※大仙市から参加した藤木健太さん麻莉華さんご夫婦

以前から浴衣や着物を着たりするのに憧れていたという藤木麻莉華さん。

たまたまフォローしていた「貸衣裳葉月 追分店」のInstagramを見てこのイベントの詳細を知り、このチャンスは逃すまいと、夫の健太さんに声をかけ大仙市から約80km離れた五城目町まで足を運んだそうです。

「手ぶらで参加できることがとても魅力的。写真映えもするので、この取組みを知ったらやりたいと思う若者は多いのではと思います。何より嬉しかったのは周りの人たちにたくさん声をかけてもらったことです」

とても素敵なご夫婦の姿に、町を歩く人も皆笑顔で見とれ、和やかな空気が漂いました。

日本の文化「着物」をもっと楽しんでほしい

「もともとこの取り組みは、『京都きもの学院 金子教室』代表であるうちの母と、ちよだ五城目交流館代表の小林敏夫さんが、五城目朝市を盛り上げたいと企画したイベントなんです」

そう話すのは、「貸衣裳葉月 追分店」で美容師と着付け師をされている塚田千春さん。当日の着付けを担当し、自店のInstagramで「着物で朝市さんぽ」の告知もしています。

塚田さんのお母さまである、「着物で朝市さんぽ」主催の金子愛子さんは「貸衣裳葉月 八郎潟店」も経営しており、当日はご自身もとても素敵な着物を着こなされていました。

※ご自身でも素敵な着物を着こなし買い物を楽しむ、主催の金子愛子さん

「『着物で朝市さんぽ』には、着物という日本の伝統文化を多くの人に広めたいという目的があります。そして、着付けができる後継者を育てるために勉強させていただく場でもあるんです。この地域で着物を生業として長く携わらせてもらった感謝も込めて、500円という価格で貸衣装から着付までさせていただいています」と塚田さんは話します。

※ちよだ五城目交流館の庭園から見える和室。この和室の中で着付けが行われている

着付けは「ちよだ五城目交流館」の庭に面した和室で行われていて、古き良き日本の建物や庭園を楽しみながら、日本の文化である着物を着せてもらえる、またとない貴重な体験です。

※室内のガラス入り障子からは庭が美しく見渡せる

多くの人と町をつなぐ「かけはし」になり、自分の生まれた土地に恩返しをしたい

「着物で朝市さんぽ」の会場となっている「ちよだ五城目交流館」の代表小林敏夫さんは、茨城県土浦市に住みながら、五城目町を盛り上げる活動をしています。

もともと五城目町出身の小林さんですが、関東地区の「ふるさと五城目会」の会長をされていた縁もあり、仕事をリタイアされたあと今度は自分の生まれた土地に何か恩返しがしたいと五城目町との関係人口になる人たちをつなぐ「かけはし」となる活動を始めました。

※小林さんが発行する活動紹介の会報誌「かけはし」

「ちよだ五城目交流館」をオープンさせたのは、五城目町は東京都千代田区と姉妹都市として交流があり、その活動の拠点となる場所が欲しかったことがまず理由の一つです。

※ちよだ五城目交流館代表の小林敏夫さん。交流館内の内蔵の前で。

そして、五城目町に実家がなくなり「帰省する場がない」という声を聞くことがたびたびあり、さらに五城目町の中心部では宿泊施設が減少していて「泊まるところがない」などの声を聞くことも増えてきて、どうしたものか思案していた時に縁あって出会った、築約150年の「今村邸」を使えることになり、平成30年に、誰にでも門戸を開き、格安で宿泊もできる民間交流宿泊施設「ちよだ五城目交流館」のオープンにこぎつけます。

交流館では、宿泊や飲食の提供のほか、会員を募り田舎暮らしの体験や農業体験など年間を通してさまざまなイベントが催されています。

「着物で朝市さんぽ」もその一環で、県外から訪れた宿泊客の方々にもとても喜んでもらっています。

「イベントや交流を通して五城目町の良さをさらに多くの人に伝えて盛り上げていきたい」という小林さんの「かけはし」によって、五城目町にはこれからもさらにたくさんの交流とたくさんの笑顔があふれていくでしょう。

※小さなお子様も一緒に着物を楽しめる
※交流館の入口にはイートインスペースも

次回の「着物で朝市さんぽ」は、2023年11月5日(日)・2024年2月10日(土)開催を予定しています。

「着物で朝市さんぽ」

〇主催 京都きもの学院:金子着付け教室 

貸衣裳葉月 八郎潟店 018-875-5443
金子愛子  090-1496-2954

〇予約制 定員15名 開催日前日までにご予約ください。

【予約の際の必要事項】

 ご連絡先・性別・年代・服サイズ・足サイズ
*着物は上記をもとにこちらでご用意してお待ちしております。
*着付け教室講師と教室の生徒さんで着付けをさせていただくことをご了承ください。

〇集合時間・場所
各日のAM8:30までに朝市通り:ちよだ五城目交流館にご集合ください。
秋田県南秋田郡五城目町字下タ町190番地 

〇参加費 貸衣装&着付け 500円 (持込衣装も着付け致します)

〇お申込み・お問合せ
金子着付け教室 金子愛子 090-1496-2954
ちよだ五城目交流館 代表 小林敏夫 090-1619-2114

情報 

ちよだ五城目交流館
https://chiyoda-gojome.net/

貸衣裳葉月 追分店

「貸衣裳葉月 追分店」Instagram

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天野崇子

天野崇子

秋田県大仙市

編集部編集記者

第1期ハツレポーター/1968年秋田県生まれ。東京の人と東京で結婚したけれど、秋田が恋しくて夫に泣いて頼んで一緒に秋田に戻って祖父祖母の暮らす家に入って30余年。

ローカリティ!編集部のメンバーとして、みなさんの心のなかのきらりと光る原石をみつけて掘り出し、文章にしていくお手伝いをしています。

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