酒-1グランプリ、「人生をかけて造った酒」で九州勢が初優勝。壱岐島から一人で乗り込んだ杜氏が喜びの声【長崎県壱岐市】

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酒ー1グランプリ実行委員会提供写真

2024年4月14日「第7回松尾大社酒-1グランプリ」が5年ぶりに、京都市西京区の松尾大社で行われ、長崎県壱岐市にある重家(おもや)酒造の日本酒「よこやま 純米大吟醸 Princess Michiko」がグランプリを受賞しました。九州の酒蔵の受賞は初めてとなり、その喜びの声を日本酒杜氏(とうじ)、横山太三(たいぞう)専務取締役に聞きました。

「酒-1グランプリ」とは?

「酒-1グランプリ」とは、神聖なるお酒の神様の元、日本酒を味わいつつ、皆さまの1票で“今年の顔”となるグランプリを選ぶという大会です(酒ー1グランプリ公式ホームページより引用)。

「酒-1グランプリ」が行われている松尾大社はお酒を造る人なら誰でも知っているという、お酒の聖地。日本中の醸造家たちがこぞって参拝にくる神社です。

2024年はコロナ禍が明けて5年ぶり7回目の大会となりました。北は北海道、南は大分、そしてハワイからのエントリーもあり、44もの酒造が参加しました。およそ1,200人の日本酒を愛してやまない一般来場者が各蔵の酒を試飲し、一番おいしいと思った蔵元に投票しグランプリを決定しました。

九州勢が初グランプリ受賞!長崎県壱岐島の日本酒!

受賞したお酒と賞状を持つ横山さん(2024年5月 筆者撮影)

44の酒蔵で醸造している日本酒の中から、グランプリを獲得したのは長崎県壱岐島の重家酒造「よこやま」。日本酒といえば、東北、北陸のイメージが強いですが、九州勢が初優勝、それも長崎県の壱岐島。壱岐といえば、麦焼酎発祥の地としても知られていますが、なんと1軒だけ日本酒の酒蔵があるのです。

重家酒造は1924年創業で、2024年の今年は100年の節目の年にあたります。もともと、焼酎と日本酒を製造していましたが、1990年に日本酒の製造を休止。その後、日本酒杜氏、横山太三専務取締役が2018年に日本酒造りを再開させました。

たった一人で島から参戦。グランプリに大喜び!

酒ー1グランプリ実行委員会提供写真

横山さんは壱岐島から一人で酒ー1グランプリに参加しました。関西方面から参加している蔵は、開催場所が京都と近隣のため5人で対応しているところもあったといいます。それに対し、ブースを回ってくる一般参加者に「よこやま」の魅力を説明しながら、日本酒を注いでいくという対応をたった一人で行った横山さん。大勢で対応している蔵に比べると対応には限界があり、注いだ日本酒の数は少なかったことでしょう。しかし人生をかけて造ったお酒。お客さま一人ひとりに丁寧に説明しながら注いでいきました。

その結果、見事グランプリを獲得!!「6年間、人生をかけて、早朝から晩まで酒造りをしてきた結果です。初タイトルうれしい」と横山さんは笑顔で受賞を喜びます。

また「日本酒といえば北陸や東北のイメージが強いが、それを覆して優勝できた。九州にもおいしい酒があるという認知度アップにつなげたい」と、今後の意気込みを語ってくれました。

上皇后様にちなんだ、特別なバラの酵母を使った「よこやま 純米大吟醸 Princess Michiko」

重家酒造提供写真

グランプリを受賞した「よこやま 純米大吟醸 Princess Michiko」は現在の上皇后様、当時の皇太子妃美智子様に英国から献呈され、「プリンセスミチコ」と名付けられたバラの花の酵母を使用して醸した特別な日本酒。この酵母は全国でも限られた蔵元でしか使用することができないといいます。華やかでエレガントな味わいが特徴の酒です。壱岐島のみならず、全国にある特約販売店で発売しております。「酒ー1グランプリ」受賞の味を、お確かめください。

重家酒造HP https://www.omoyashuzo.com/

松尾大社酒ー1グランプリHP http://sakeone.jp/

松尾大社酒ー1グランプリFB https://www.facebook.com/sakeone.jp

田口有香

田口有香

長崎県壱岐市

校閲記者兼コミュニティマネージャー

第4期ハツレポーター/ライター兼農家の嫁であり、3人の子どもの母。生まれ育った大阪から壱岐島に家族で移住。
壱岐島は長崎県の離島ですが、福岡から高速船で65分という抜群のアクセス!!海がきれいなのはもちろん、お魚もお肉も野菜も米も焼酎もそろっておりグルメも自慢できます。

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