宮沢賢治の家に出入りした学生時代。賢治の父と交流した女性の思い出

宮沢賢治(1896~1933)の童話を楽しむ月1回のサークル「花巻・賢治を読む会」には、賢治のお父様・政次郎さんと70年前に交流した思い出がある女性が会員にいます。戦後の話、賢治さんの秘密?などが身近に感じられるお話を聞きました。

 

(写真)賢治を読む会 輪読中。奥の左側が幸子さん。

 

(岩手県花巻市で)50年続く「賢治を読む会」は現在会員が約15名。会員は60代70代がほとんどです。年に一回は県内外の「賢治ゆかりの地」を巡る旅もしています。

会員の方々は「花巻に居ながら賢治の作品をあまり読んでなかったので、やり残した宿題をやっている」「自分ひとりでは読めない作品も、みんなと一緒に読むと理解できそう」

「今の社会にも通じる話が多い。若い人にも読んでほしい」など、それぞれの動機でこの会に参加しています。

 

賢治の父・宮沢政次郎さんとの出会い。

 

(写真) 政次郎さんが主人公の小説

 

月1回の賢治を読む会。米寿に近い幸子さんは徒歩とJRで、”雨ニモマケズ”元気に参加しています。

幸子さんは70年前の高校時代から2年半くらい花巻の宮澤家に出入りしていました。視力の落ちた政次郎おじいさんに、新聞や本などを読んでさし上げるお手伝い(バイト)をしました。

幸子さんは演劇部だったので、読み聞かせの声の張りの良さは今でも健在。

政次郎さんは70代半ば、幸子さんは18歳くらいの出会いか。映画では俳優の渡哲也や仲代達矢が政次郎を演じていて厳格なイメージがありますが、幸子さんの印象は少し違うようです。

「高校卒業の年、校医で政次郎さんの主治医の佐藤隆房先生に(何もわからず)宮沢家に連れていかれてすぐ、読み聞かせが始まりました。政次郎さんは気難しいということはなく、いつも奥さんのイチさんと一緒で仲が良い夫妻でした。読む本はほとんどが、私が学校の図書室で選んだ本でしたよ」

幸子さんは若い時、賢治の作品にあまり触れなかったことが心残りで、今、賢治作品を仲間のみなさんと自由に読むことで若き日のいたらなさも懐かしく思い返しているそうです。

昭和戦後の風景や賢治の足跡を想い起こしてくれる話を伺いました。

 

花巻・賢治を読む会 https://www4.hp-ez.com/hp/kenjisan
問い合わせ 花巻市賢治まちづくり課 電話0198-24-2111(代表)

 

(写真) 宮沢賢治記念館
(写真)イーハトーブ館前の賢治さん

白岩 拓樹

岩手県花巻市/第3期ハツレポーター

岩手県花巻市在住。青森生まれで北海道から大阪の間を転校・転勤繰り返す。企業戦線から抜けて韓流にはまり、今は注文のないマッサージ師。新図書館建設を考える市民グループの広報部長。宮沢賢治、後藤新平、原敬等と日本近代史を動かした偉人の宝庫・岩手の地で、お金がなくても幸せな生き方を模索中。