日本の伝統技術を新しい形で継承する「コンダクター」

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〜この記事は、株式会社JTBふるさと開発事業部と合同会社イーストタイムズが共同で取り組んでいる「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」から生まれたハツレポです〜

株式会社i.D.S.は、大阪府豊中市にある鞄製造、企画・デザインを行う会社です。「i.D.S.」とは、イノベーション・デザイン・シャープの頭文字を取ったもので、世の中にないもの、新しい創造的なものを形にしていく、という造語だそうです。

16人いる社員の平均年齢は30代。その若さ溢れるi.D.S. を立ち上げ、現場を仕切る工場長兼営業部長の宍戸義勝(ししど・よしかつ)さん(42歳)にお話を伺いました。

「もともと私はアパレル関係のメーカーで働いていて、もう20年くらい鞄づくりに携わっています。最初は職人さんに仕事を振るという立ち位置でしたが、職人さんたちの高齢化や廃業が進んで、仕事を持って行った先で、自分も手伝わないといけないような状況で、その中で仕事を覚えていきました」

宍戸さんは鞄職人に弟子入りしてその人のやり方を学ぶのではなく、さまざまな職人さんの仕事を見る機会があったのが自分にとっては良かったと話します。鞄と言っても、素材も形や大きさも様々、また財布やメガネケースのような小物も含め、全国的な規模で多様な技術を薄く広く学ぶことができ、さらにメーカーという立場で生産性、作業効率といった知識も吸収できたそうです。

そしてその中で、日本の素晴らしい鞄づくりの技術を、何とか未来に継承したいと立ち上げたのがi.D.S.です。

「若い人の育成と、技術の継承。この2つがテーマですが、従来のやり方ではなく、完全に新しい考え方で、素人でも携わっていけるような切り口を考えながら伝統的なモノづくりをする。そんなアプローチでi.D.S.は始まりました。今、若干30歳前後の若い子たちが、この道何十年、みたいな製品を作って、業界でも一目おかれるような立ち位置になってきています」

宍戸さんは、自分は直接鞄を作るということは今はしないけれど、職人を育てるベースや生産する場を作ったり、技術を教えられる人をうまく配置したり、お客様のブランディングをコーディネートするということはできる、と語ってくれました。「職人」ではなく「コンダクター」という呼び名がぴったりきそうな、頼れる工場長さんだなあと感じました。

自社製品を世の中にアプローチしていきたい

i.D.S. の仕事は、現在8〜9割がOEM(Original Equipment Manufacturing)、ODM(Original Design Manufacturing)と言われる、いわゆる他社ブランドの製品の製造やブランディングです。自社ブランドとしては「豊中バッグファクトリー」という名前で「Dialog(ディアログ)」という製品を作っています。現在、ふるさと納税に出品している商品です。

OEMのメリットは、「世界中の、クオリティの高い商品やそのデザイナーさんに関われること」と宍戸さんは語ります。そのため、材料についても、よそにはないくらい国内外で幅広く選定することができるそうです。職人さんたちも、日々クオリティの高いデザインに触れ、そこから技術を吸収しているので、それが自社ブランド製品に生かされているということになります。

「今は、コロナ禍に入ってしまったこともあって、若い人の育成が思ったように出来ていない状況です。丁寧なモノづくりがモットーですが、人数も少ないので、そんなに数が作れません。今後はもっと若い職人を多く育てて、自社製品を世の中にもっとアプローチしていきたいです」

伝統的な技術に新しいものを組み合わせ、お客様に永く使ってもらえる商品を作りたい。一つ一つ丁寧に作られるi.D.Sの鞄や小物にはそんな思いが詰まっています。

笠原 磨里子

笠原 磨里子

千葉県浦安市/第3期ハツレポーター

東京都港区生まれ。世田谷区を経て千葉県浦安市在住。3人の男の子を育てながら、PTAや自治会、ボーイスカウトの指導者など、地域と繋がる活動をしてきました。
「食べること」「体を動かすこと」「歌うこと」「旅すること」が大好き♬
楽しく地元の魅力を発信していければと思っています!*

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