江東区に四神降臨!街の発展を見守る霊獣たちを巡る【東京都江東区】

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四神(ししん、しじん)とは中国の神話に登場する「青龍(龍)」「朱雀(鳳凰)」「白虎(虎)」「玄武(亀)」の4体の想像上の霊獣です。天を司る神様として陰陽五行などと結び付けられ、日本でも古くから祀られてきました。それぞれに守護する方角があり、西は青龍、南は朱雀、東は白虎、北は玄武が守護していると言われています。

この四神のモニュメントが東京都江東区に設置されています。しかも1箇所にまとまっているのではなく、守護している方角の異なる4つの街に点在しているのです。

今回は点在してるモニュメントを巡りつつ、なぜ四神が設置されたのかという謎に迫りたいと思います。

【東】住宅地に、空を駆け昇る「青龍」

四神巡りの出発点は、都営新宿線の東大島駅から。

今回は都内に設置されているシェアサイクルを利用して、四神巡りをすることにしました。

東大島駅の西口を出ると、駅前のロータリーに「青龍」のモニュメントが設置されています。右手に宝玉を持ち、身体をくねらせながら天に向かって空を駆け昇るような姿は「カッコいい!」という一言につきます。

すぐそばに荒川が流れ江戸川区と隣接している東大島は江東区の東端に位置しており、大きなマンションや団地が多く建つ住宅地です。

【南】海沿いに、力強く羽ばたく「朱雀」

東大島から自転車で45分ほど南に走ると、埋立地として有名な「夢の島」があり、さらにその端には若洲(わかす)公園という大きな風車が立つ公園があります。

その風車の足元に、南を守る「朱雀」のモニュメントが設置されていました。大きく翼を広げ力強く羽ばたく姿は、優雅に空を舞っているようにも見えます。

近くには東京湾と東京ゲートブリッジを一望できる若洲海浜公園もあり、海釣りを楽しむ人たちが多くいました。

【西】タワマン街に、迫力あふれる「白虎」

豊洲(とよす)方面に自転車を走らせると、すぐに空が暗くなりゲリラ豪雨に見舞われました。30分ほど高架下で雨宿りをし、気を取り直して東雲(しののめ)から豊洲へ。

ゆりかもめ豊洲駅のすぐ横にある豊洲文化センターの1階に「白虎」のモニュメントが設置されていました。

本物の虎というより、想像上の生き物としての白虎に近い意匠ですが、鋭い牙と爪や躍動感に迫力を感じます。

豊洲にはタワーマンションや商業施設などが多くあり、臨海副都心として多くの人で賑わっています。築地から市場が移転して話題になりました。

【北】下町に、愛嬌たっぷりの「玄武」

自転車でも2時間ほど掛かる道のりもラストスパート!木場公園の横を抜けて北にある亀戸(かめいど)を目指します。

亀戸駅前公園に設置されている翼を生やした三匹の亀の像。それが北を守護する「玄武」のモニュメントです。本来の玄武は尻尾が蛇の巨大な亀の姿をしているといわれますが、亀戸の玄武はとても愛嬌があり可愛らしくみえます。

23年の月日をかけ、四神降臨!

なぜ江東区に四神のモニュメントが設置されているのか。

江東区役所の広報課に伺ったところ、そもそも最初は四神というモチーフではなく、1992年に亀戸の地名にちなんだパブリックアートとして親子三代の羽を持った亀(はね亀)が作られたそうです。

亀といえば「玄武」ということで、その後、縁起の良い四神にあやかって「青龍」と「朱雀」の像が作られ、2015年に「白虎」の像が完成したことで、23年かけてようやく四神が揃ったのです。

江東区は交通や生活の利便性もいいことから、都内でも住みやすい地域として知られています。

住みやすい街として発展しているのは、四神たちがいつも見守ってくれているからなのかもしれません。

いい運動にもなるので、興味がある方はぜひ江東区の四神巡りをしてみてください。

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兵永和寛

兵永和寛

東京都江東区

編集部記者

IT企業で人事・広報として働く元バンドマン。静岡に生まれ、濃い20代を関西で過ごし、今は東京で暮らしています。カメラを持って街歩きしながら、独自の目線で景色を切り取るのが好きです。現在は記者見習いとして日々勉強中!!

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