「最強の神器」十種神宝は実在する?!鎌倉時代から続く秘伝の祈り【福岡県柳川市】

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何気なく見ていたInstagramの投稿に表示された「最強の神器」「十種神宝」という言葉。「とくさのかんだから」と呼ぶこともありますが、田脇日吉神社では「じゅっしゅしんぽう」と呼びます。
その言葉に引き寄せられるように訪れた田脇日吉神社で、古くから受け継がれる祈りの文化と、不思議なご縁を感じる時間を過ごしました。

田脇日吉神社とは

きっかけは、Instagramに表示された一つの投稿でした。

普段なら何気なく通り過ぎるような投稿でしたが、そこに書かれていた「最強の神器」「十種神宝」という言葉が目に止まりました。

「もしかして、陰陽師(おんみょうじ)や呪術の世界と関係があるのではないか」

そんな興味が湧き、調べてみると、福岡県柳川市にある田脇日吉神社は、鎌倉時代に創建され、830年余り続く歴史ある神社だと知りました。

私は以前、八女市で陰陽師として知られる安倍晴明について取材したことがあります。

その時も、目に見えない力を信じ、後世へ伝えていく人々の姿に強く引かれました。また地元の方も知らない歴史があり、それを知った方が足を運んでいただけたことに、感謝の気持ちがあり、記事を書いていて良かったと思えた瞬間でした。

今回の田脇日吉神社との出会いも、偶然というより、何かに導かれているような感覚がありました。実際に訪れたのはよく晴れた日でした。

境内に足を踏み入れると、静かな空気が流れ、長い年月を過ごしてきた木々が迎えてくれました。

田脇日吉神社では、
大己貴命(おおなむちのみこと)
大山咋神(おおやまくいのかみ)
須佐之男命(すさのおのみこと)
大山祇神(おおやまづみのかみ)
筒男三神(つつおのさんしん)
木花咲耶姫(このはなさくやひめ)
菅原道真(すがわらのみちざね)

の七柱が祭られています。

また、社殿は2018年に134年ぶりに建て替えられたと伺いました。

新しく整えられた社殿と、その横で静かにたたずむ大きなタブノキ。その姿を見ていると、長い時代を越えて参拝する人たちを見守ってきた存在のようにも感じました。

最強の神器「十種神宝」

十種神宝護符 2026年6月24日撮影

今回、私が特に興味を持った「十種神宝」。

これは古代の神話に登場する十種類の宝とされ、鏡、剣、玉、比礼(布)から構成されると伝えられています。

鏡には、
瀛都鏡(おきつかがみ)
邊都鏡(へつかがみ)

剣には、
八握剣(やつかのつるぎ)

玉には、
生玉(いくたま)
死返玉(まかるがえしのたま)
足玉(たるたま)
道返玉(ちがえしのたま)

比礼には、
蛇比禮(へみのひれ)
蜂比禮(はちのひれ)
品々物比礼(くさぐさのもののひれ)

があるとされています。

特に「死返玉」は、名前からも想像できるように、死者をもよみがらせるほどの力を持つと伝えられている宝です。

「十種神宝」は、漫画『呪術廻戦』に登場する「十種影法術」の元になったのではないかと言われることもあり、現代の作品を通じて知った人もいるかもしれません。

十種神宝の印が見える護符 2026年6月24日撮影

しかし、田脇日吉神社で私が感じたのは、単なる物語としての面白さだけではありませんでした。

この神社には、古文書が2000点以上残されているそうです。

宮司さんから伺った話では、残された記録や口伝をもとに、自ら調べたり、古文書館の先生に話を聞きに行ったりしながら、かつての祈祷(きとう)方法をできる限り復活させ、その役割を果たそうとしているとのことでした。

過去の人々が残した祈りを、現代につなぐ。

そこには、歴史を守るだけではなく、人の願いや苦しみに寄り添おうとする姿勢がありました。

不思議な体験

田脇日吉神社を訪れて、特に印象に残った出来事があります。

参拝した時、社務所には私以外にも参拝されている方がいらっしゃいました。しかし、いつの間にか皆さん帰られ、気が付くと私1人になっていました。

その後、宮司さんから神社の歴史や祈りについてお話を伺う時間がありました。時計を見ると、気付けば1時間近く経っていました。

普段の取材では、限られた時間の中で話を聞くことが多い私にとって、その時間はとても特別なものでした。

「なぜ今日、このタイミングでここに呼ばれたのだろう」

そんな不思議な感覚が残りました。

何百年もの間、人々が願いを託し、祈り続けてきた場所には、言葉では説明しきれない重みがあるように感じました。

近隣の方々だけでなく、心のよりどころを求める人々にとって、神社は「止まり木」のような存在なのかもしれません。古文書や口伝として残された祈りは、単なる昔の記録ではなく、誰かを思いやる心そのもの。

田脇日吉神社を後にする時、境内のタブノキが、これからも訪れる人たちを静かに見守り続けていくように感じました。

※写真は全て2026年5月5日筆者撮影

情報

田脇日吉神社
〒832-0089 福岡県柳川市田脇948
電話:0944-72-7273(受付時間10:00から16:00)
FAX:0944-78-9652
https://tawakihiyoshi.com

久田一彰

久田一彰

福岡県福岡市出身。
取材を通じて、そこにあるヒト・モノの魅力・ストーリーをお伝えします。

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