お得!? ハイブリッドナスと柑橘の謎

いきなりですが、クイズです。


▲クイズ

写真は、愛媛県今治市大島で、私の知り合いが育てている作物の写真です。

この柑橘が実っている写真にちょっとおかしなところがあります。

それが何か分かりますでしょうか。

いきなりクイズを出しておいて何ですが、答えをお伝えする前に、この夏、私に起きた出来事についてお話しさせてください。


ナス事件

私は、東京から愛媛県今治市の大島に移住をして一年半ほど経つのですが、島に来て畑を借りて、生まれて初めて野菜を作ってみました。

で、今年の夏は、トマトやオクラやピーマン、ナスを育てて、毎晩夏野菜パーティーを一人で開催していました。

そんなある日、畑の長ナスに大事件が起きたのです。
まぁ聞いてください。

f:id:enko_hyodo:20200904213931j:plain▲収穫した長ナス。長いにも程があります。
放っておいたらどんどん長くなっていきます。 

で、この長ナスにいったい何が起こったかと言うと・・・。

・・・いや。

私の拙い文章よりも写真を見てもらった方が早いでしょう。

「まぁ聞いてください」
などと言っておいて何ですが、まぁ見てくださいよ、アニキ。

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▲長ナスの根元から、こともあろうに気色の悪い緑色の茎が伸びだし・・・。

いいですか。

なんとですね・・・。

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▲なんと長ナスに丸ナスが実りやがったのです! 

ヤダ恐い!

なにそれ!

でも丸いナスかわいい!

だくだくと大量の汗を噴出させてパニクりながらも、新種のナスを育ててしまった重大な責任を感じ、この「長ナスwith丸ナス」のネーミングは、私の苗字からとって、”ヒョードー”としようと、頭の片隅で冷静になりながら考えていました。

それにしても。

それにしてもいったい何なのでしょうか。

何故、長ナスから丸ナスが実るのでしょう。

新種なのでしょうか。
それとも私には、生まれながらにして
「長ナスから丸ナスを生み出すという特殊な能力」
が備わっていたのでしょうか。

人間は、脳のごく一部しか使っておらず、まだまだ未知の力があると言われています。

近い将来、人間は各々その未知の力を開花させ、様々な素晴らしい能力を獲得するかもしれません。

ある人は、空を飛んだり、透明になったりするでしょう。

更には、時空を超えて過去や未来を行き来し、災厄や疫病から人々を守るかもしれません。

そんな新能力全盛の最中に自己紹介で、
「私の特殊能力は、長ナスから丸ナスを実らせることができる、というものです!」
などと、どうして言えるでしょうか。

失笑で済むならまだ良い方でしょう。

中華屋さんでマーボーナスを注文する度にニヤつかれたり、きっと「ナス野郎」とイジメられます。

「長ナスwith丸ナス」に”ヒョードー”などと、いい気になって名付けたことが心底悔やまれます。

このままでは、私の残り30年ほどの人生はどうなってしまうのでしょうか。

絶望感に打ち震えながら、念のためネットで検索してみました。

・・・!

何ということでしょう!

なんとこれは突然目覚めた私の特殊能力ではなく、「接ぎ木(つぎき)」というものである、というではありませんか。
どうやら買った長ナスの苗は、接ぎ木をしていた物だったようです。

知ってます?
「接ぎ木」

これは、なんと別々の品種の苗同士をくっつけたものだそうです。

なんだそれ!!

接ぎ木をすると、連作障害や病害虫に強い苗になるそうですよ。

ということは、これは私の特殊能力でもなく、新種”ヒョードー”でもなく、台木(丸ナス)の芽かきをしなかった、ただの私の怠慢の結果であったのです。

ふう・・・。

危ないところでした。

もう少しで新聞社やテレビ局に

「新種ナス”ヒョードー”を発見しました! 取材に来てください!」

とプレスリリースを送るところでした。

それにしても世の中にはまだまだ知らないことや驚くことがたくさんありますね。
びっくり。

(ようやく)クイズの答え

ということで、ようやく最初の柑橘の写真クイズに話は戻ります。

ここまで、書いたらもうお分かりだと思いますが、答えは、
「この柑橘は接ぎ木をしまくっていて、いろいろな種類が実っている」
のです。

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・赤色の印 → 「はるみ」というみかん

・黄色の印 → 「レモン」

・水色の印 → 「紅まどんな」というみかん
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▲解答写真。
栽培している方も何の実か分からなくなるので「はるみ」って書いてますね。
ちなみにクイズの答えを「上の柑橘が妙に黒ずんでいる!」とした方は、もちろん間違いです。
この上に写っているみかんは、ただ単に黒ずんだ残念なみかんです。


▲さらに裏に回ると、袋がけされて分かりづらいですが、デコポンが実っています。
そもそもこれは、デコポンの木だそうですよ。

他には、柚子も実っていて、正にハイブリッド柑橘と化していたのです。

いやー、夏にナスの体験をしていなかったら、相当驚いたことと思います。

目を丸くして、
「なんでこんなことをしたのか」
と生産した方に問うと
「おもしろいから」
と、びっくりするくらい簡単な答えが返ってきました。

・・・。
いや、確かにおもしろいですけど。

聞くと、これからまだまだ増やして10種類くらいの柑橘を接ぎ木で増やしていくつもりなのだとか。

単に私が無知なだけかもしれませんが、都会から地方に移住するとびっくりすることが、たくさんありますね。

地方に住むのはおもしろいです。

ヒョードーミキヒロ

愛媛県今治市/第4期ハツレポーター

大阪→東京→愛媛の今治市、しまなみ海道の大島へ移住。現在、地域おこし協力隊をしながら趣味の格闘技の教室を「GRABAKA 今治大島」という名前で開催中。素通りしてしまうには勿体ない、しまなみ海道のいろいろな魅力をお伝えしたいと思ってます!