「流氷の下で眠る海底熟成酒」神秘と感動そしてロマンを提供する隠れ家BAR【北海道網走市】

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網走の酒場巡りが好きな筆者は、酒場巡りの都度必ず立ち寄る隠れ家BARがあります。

お酒に詳しい・カクテルが美味しいということはもちろんですが、そこには口数は少ないが安心して楽しめる空間と時間を作り出すオーナーバーテンダーが居て、網走の海底(オホーツク海)で熟成された何とも心躍るお酒の数々があるからです。

その隠れ家BARのオーナーバーテンダー中山孝之(なかやま・たかゆき)さんが経営する『BAR JackRose(ジャックローズ)』に、再び訪れてみました。

ほかの海には無い独特のゆらぎに着目

中山さんは、ウイスキーやワインなどのお酒をオホーツク海に沈め海底熟成させるために、市役所や網走市漁業協同組合などから苦労して許可を取り、知り合いである漁師の 川内さんたちの協力を得ながら、中山さん自身も船に乗り、2020年7月から毎年海底にボトルを沈めはじめ、そして1年間経った後に熟成酒を引き揚げています。

中山さんは以前からお酒で地元網走を盛り上げたい気持ちが強く、元々ポテンシャルが高い網走の酒場をハシゴしてもらうために、2件目・3件目になりうるBARならではの何かをずっと模索していたそうで、オホーツク海ならではの海圧や振動、流氷の下ならではのほかの海には無い独特なゆらぎに着目し、海底熟成酒にチャレンジしたそうです。

「地元オホーツク海の海底、さらには流氷の下で熟成された海底熟成酒をもっと皆さんに知ってほしい、そしてこの新しいお酒の楽しみ方で、お客様の笑顔をたくさん見たい」と中山さんはお話されていました。

○1月下旬頃から3月上旬頃は、流氷が網走の海岸に接岸して海一面が流氷に覆われる日があります。

ロマン極まる海底熟成酒を飲み比べ

それでは『オホーツク海の海底、流氷の下ならではのゆらぎ』を経て熟成されたお酒を味わってみましょう。

酒好きにはたまらない魅力あふれる感動メニュー、同じ種類の通常のお酒と海底熟成酒を飲み比べできる『海底熟成飲み比べセット』から、今回はジャパニーズウイスキーをお願いしました。

見ると感動のあまり思わず「おーー」と声が漏れてしまう、海底でフジツボや貝などによって描かれた『まさに自然がデザインした唯一無二のボトル』を、中山さんは丁寧に開け、無駄のない仕草でグラスにウイスキーを注ぎ、そしてもう一方のグラスには通常のジャパニーズウイスキーを注ぎます。

海底熟成の方からグラスに鼻を近づけ香りを楽しみながら口に含むと、「うまい」甘い香りと熟成が進みまろやかな味わいに心が弾みます。

続いて普通の方を飲んでみると、こちらもうまいのだが、明らかに海底熟成との違いを感じます。

この違いがたまらなく嬉しく、またさらなる感動を産み出します。

この海底熟成飲み比べセットを体験された方の中には、毎年海底熟成酒目的で網走に訪れる、本州からなど遠方のお客様も多くいるそうです。

大きな感動と神秘とロマンを分かち合いたい

これまで体験した各種ウイスキーやワイン・シャンパンなどのなかでも、熟成されおいしくなるお酒がある一方、あまり変化が無いものもある、それは開けてみるまで分からない宝箱のようで、わたしは子どもの頃に体験した親からのプレゼントを開ける時のような、忘れかけていたドキドキを感じるとともに、あの流氷の下で熟成したという神秘に、何ともいえないロマンを感じます。

筆者がこちらのBARを記事にさせていただいたのは、ただ一点この大きな感動と神秘そしてロマンを皆さんと分かち合いたいからです。

網走が誇るおいしい食とともに、あなたもぜひ網走の酒場をはしごしていただき、BAR JackRoseで海底熟成酒を飲み比べて、感動と神秘とロマンを体験してみませんか。

☆お店情報

〇 BAR Jack Rose(ジャックローズ)

〇住所:網走市南5条西2丁目7

○定休日:日曜日(他急遽休む場合あり)

猪澤航

猪澤航

北海道網走市

第5期ハツレポーター

北海道網走市出身、高卒から四半世紀近く周辺2市4町を転勤し歩き、お店も信号機も学校も無い集落を経て網走市へ戻ってきました。離れている時はあまり感じなかった地元愛が、戻ってきてみると驚くほど網走が大好きなことを再確認しました。
そんな私が、離れていたからこそ見える魅力や感動を発信していけたらと思います。

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