秋田の人は食べている「夕顔」という野菜【秋田県大仙市】

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夕顔って何??

夕顔

皆さん夕顔(ゆうがお)って食べたことありますか?

夕顔はウリ科の一種でつる性の一年草。ヒョウタンなどの仲間だそうです。

こんなでかいのに、ぶら下がった状態で実っているんです(棚を作るなどの栽培方法によるようです)。毎年いただくのですが、試しに重さを計ってみたら2.8kgありました。

生まれたての赤子くらいの重さです。

お寿司の干瓢(かんぴょう)巻きに使うかんぴょうは、この実の部分を薄く剥いたものを干して作るそうですが、私が住んでる秋田の県南地域では干してる人は見かけません。みんな、一口サイズにカットしたものを生のまま、もしくはサッと茹でたものを冷凍して、その都度料理に使っています。

ありふれた夏野菜だと思っていましたが、実は知らないという人も多く、

かんぴょうの一大産地の栃木県などではたくさん栽培されているようですが、他には新潟や東北で食べられている、とぼんやりとした答えしか見つけられませんでした。

まあ、私の住む秋田の県南部では昔から食べているので、

【秋田の人は食べている「夕顔(ゆうがお)」という野菜】

というタイトルにしてみました。

「夕顔」を検索してみると・・・

「夕顔」と検索してみると、同じ仲間の瓢箪(ひょうたん)などには毒があるとか、苦いものには毒があるとか、現在の夕顔は長い進化のなかで毒が薄まったとか、色々でてきます。

確かに、そう思って食べれば苦みを感じなくもない。

でも夕顔食べて当たったことはないので、そこまで神経質になる必要はなし。

めっちゃ苦い!と感じたら、その時は食べるのをやめましょう。

野菜に関しては「○○に効く!」などと謳っても薬機法には引っかからないらしいです。夕顔の効能としては食物繊維が豊富なので、免疫力を高めるとか、美容にいいとか・・・。夏バテにも効きそうです。

まあ、余計なことなんか書いちゃってね、炎上(しないわ笑)なんかしちゃったらたいへんだから、栄養とか気になる成分などについてはご自身で調べてみてくださいね。

あとは、源氏物語にも夕顔と呼ばれる女性がでてきます。

こちらのお話は穏やかではない、かなりヤバめの雰囲気です。私は詳しくないので、興味のある方は調べてみてください。

夕顔の食べ方

収穫したての若い夕顔は、実は種も柔らかく食べられるんです。(成長して硬くなった種は取り除いてくださいね)

大概のレシピにワタを取るようにと書かれていますが、ワタと種が意外にいい感じなのです。

火を通した後、ワタはトゥルンと、種はサクサクっとした食感になるのです。

そんなんで、私は皮だけ剥いて種もワタも全部丸ごと賽(さい)の目に切り、

定番は味噌汁。

そのままぶっ込んでください。

冬瓜のレシピによくあるあんかけにしたり、煮物でもスープでもよし。つるつるした食感は冷製のおしゃれな前菜などのレシピ(作ったことないけど)にも!クセのない味は守備範囲が広いのです。

私のおすすめは炒め煮。

お肉と炒めて、ほんだしをふって、醤油(秋田県民は甘めのだし醤油「味どうらく」で)や味醂お酒なんかで味つけて、ちゃちゃっと火を通せばおしまい。

写真のレシピは、急に思いついて冷凍してあったシイタケと油揚げを後から放り込みました。

ほら、あっという間に一品料理の完成です。スポンジ質の実は油と相性が良いので、油多めで炒めると美味しいです。水加えなくても自身の水分でいい感じに煮物っぽくなるし。

夏の最高の野菜です。

一本で相当な量が食べられるから、食費を節約したい人の味方でもあります。

そう!私のようなビ〇ボー人の味方です。


どこで買えるの?

残念ながらスーパーなどで売っている夕顔を見かけたことはほとんどありません。

でも産直などにはあるかもしれないですね。

そう!メルカリで調べたら、なんと!2000円くらいで売っていました!

2000円ですよ。生ビール中ジョッキ3杯は飲めますよ。

うちじゃ隣の奥さんが夕顔もらいに来て!って電話をくれたのにもかかわらず、すっかり忘れていて、夕顔だけじゃなく、大量のオクラと茄子ときゅうりと共に玄関に置いてありました。

本体にオマケが付いたうえに送料も無料。

そんなことを考えたら、自分はなんて幸せな人間なんだ!と思い至りました。

明日も元気に生きていこう

と、いうことで、

2000円以上の価値のあるものをタダでいただき、夏バテに効く(多分)夕顔の栄養成分を摂取して、明日も元気に生きていこう!

という気力が湧いてきました。

まあ、夕顔を食べても食べなくても元気は出ると思いますが、もし皆さんが夕顔を食べる機会があった時には、

「いただきます!」とともに

この話を思い出して食べてみてくださいね!

秋田以外でも、うちの地域はこんな風に食べてるよ!なんてお話があったらぜひ聞きたいです。

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天野崇子

天野崇子

秋田県大仙市

編集部編集記者

第1期ハツレポーター/1968年生まれ。東京の人と東京で結婚したけれど、秋田が恋しくて夫に泣いて頼んで一緒に秋田に戻って祖父祖母の暮らす家に入って30年。

ローカリティ!編集部の一員として、みなさんの心のなかのきらりと光る原石をみつけて掘り出し、文章にしていくお手伝いをしています。