春の訪れと雪の妖精「ゆきぼうず」【秋田県大仙市】

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厳しい冬が過ぎ去り、ようやく春の日差しが心の中にも届くようになってきた。

この時期になると、冬の間、除雪車によって沿道に寄せられた大きな雪の塊たちが、なんとも面白い造形を見せてくれる。

私はそれらを勝手に「ゆきぼうず」と名づけて呼んでいる。


海には「うみぼうず」という妖怪が存在するらしいが、「ゆきぼうず」は妖怪ほど怖くはない、春を告げる妖精だと思っている。


それらは一雨ごとに、気温の上昇とともに、春の日差しとともに、刻一刻と姿を変えていく。


儚い妖精たちのささやきに耳を傾け、ゆっくりと季節を感じながら散歩するのが、雪国の農村に住む私の楽しみのひとつなのだ。

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天野崇子

天野崇子

秋田県大仙市

編集部編集記者

第1期ハツレポーター/1968年生まれ。東京の人と東京で結婚したけれど、秋田が恋しくて夫に泣いて頼んで一緒に秋田に戻って祖父祖母の暮らす家に入って30年。

ローカリティ!編集部の一員として、みなさんの心のなかのきらりと光る原石をみつけて掘り出し、文章にしていくお手伝いをしています。