農薬不使用「特別栽培米 元気つくし」【福岡県福岡市】

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〜この記事は、株式会社JTBふるさと開発事業部と合同会社イーストタイムズが共同で取り組んでいる「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」から生まれたハツレポです〜

JA福岡市が提供する「特別栽培米 元気つくし」は栽培期間中農薬不使用で、化学肥料(窒素成分)は県基準の半分以下で栽培したお米です。JA福岡市と出荷契約を結んでいる41名の農家によって作られています。

昭和50年前半は農薬を使った稲作がスタンダードな時代でしたが、次第に農家の健康被害が現れるようになりました。JA福岡市では「このままではいけない」と時代に先駆けて「無・減農薬稲作」への取り組みが始まりました。

それを受け「くらしと健康を守る活動」をスローガンに掲げていた西部生協(現グリーンコープ)はいち早くJA福岡市の活動に賛同し取引を決定したそうです。その後取引を徐々に広げ、安定して農作物を供給できるようになったことで、農家も「無・減農薬稲作」の価値を実感できたといいます。

「元気つくし」という名前は、福岡にある「筑紫(つくし)」地方と、元気がつくという意味で、「お米が元気に育ってほしい、お米を食べた人も元気になってほしい」という思いを込めてつけられた名前だそうです。

環境に配慮し、自然と共生したやさしい味わいで、元気がつく「特別栽培米 元気つくし」をどうぞご賞味ください。

虫見板で害虫を判断し、ジャンボタニシを味方につけた農家

※虫見板をみるJA福岡市の職員さん

まず取り組んだのが「虫見板(むしみばん)」を農家に配布することです。「虫見板」とは田んぼにいる「虫や生きもの」を見るための板(プラスチック製の下敷きのようなもの)です。田んぼの害虫の有無を農家が目で見て確認することによって、農薬を使うべきかどうかを判断するようになりました。

また「特別栽培米 元気つくし」の農家は田んぼの天敵であるスクミリンゴガイ、通称ジャンボタニシを利用して雑草対策を行うことによって、無農薬でお米を栽培しています。

ジャンボタニシは1980年代に食用として輸入され、養殖事業が行われましたが人気が出ず、廃棄されたものが農業用水路や水田で野生化し繁殖しました。今や日本全国に広まり、田植え直後の稲を食べてしまうという、農家の天敵です。

そんなジャンボタニシの生態を研究し、雑草を食べさせることによって、農薬を使わずにお米を栽培するということに成功しました。JA福岡市と生産者が一丸となり、難易度の高い技術を使って「特別栽培米 元気つくし」は栽培されています。

安全でおいしく、環境にやさしいお米

「特別栽培米 元気つくし」は、一粒一粒がしっかりして、ツヤと程よい粘りがあります。炊きたてはふっくらとしていて、食味が良いのが特長です。また粘り・もちもち感があるので、冷めてもとても美味しいです。

また近年、これまで以上に夏が暑くなってきていますが、「元気つくし」は暑さに強い品種です。暑い夏でも元気に育ち、品質への影響が少なく、美味しい味を保つことができます。

41名の農家とJA福岡市がタッグを組んで「安全でおいしく、環境にやさしいお米を届けたい」という思いのもとにお届けするのが「特別栽培米 元気つくし」です。

福岡のお米を食べたことがない方は、ぜひそのおいしさを味わってみてください。

田口有香

田口有香

長崎県壱岐市

校閲記者兼コミュニティマネージャー

第4期ハツレポーター/ライター兼農家の嫁であり、3人の子どもの母。生まれ育った大阪から壱岐島に家族で移住。
壱岐島は長崎県の離島ですが、福岡から高速船で65分という抜群のアクセス!!海がきれいなのはもちろん、お魚もお肉も野菜も米も焼酎もそろっておりグルメも自慢できます。

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